秋企画 赤ハゲ・白ハゲ

夏合宿が終わり、秋企画第一弾としてワンゲル初トレースの藪へ行ってきました。劔北方稜線らしい岩々した素晴らしい稜線でした。色々あり完遂こそはなりませんでしたが、またワンゲルで企画してもらいたいです。

赤ハゲ山頂にて(田嶋撮影)


参加者:3sFsH飯沼 田嶋 L西山 2EW勝木 1FH浦中      文責:西山


・8/30(水) 曇り
富山駅=馬場島2129〜2136ゲート前▲0
18時に富山駅集合。Lは車で、それ以外は電車でアプローチ。勝木は青春18切符で2日かけて来たらしい。殊勝なことだ。途中スーパーでFや差し入れを買い馬場島へ向かう。馬場島までの山道は時折狭い箇所もあり、なかなか運転しづらい。馬場島から先の道はネット記録ではゲートまで車で行けるとのことだったが、実際行ってみると停めるところもないし凸凹の砂利道で車が傷みそうなので引き返し、馬場島に駐車した。馬場島はdocomoとソフトバンクの電波はバリバリ入る。馬場島で準備をし、ゲート前まで歩いた。ゲート前の空き地でテントを張り、就寝。明日は5時出発として就寝。ちなみに予備審地図上でのゲートの位置は間違っていた。


・8/31(木) 雨→晴れ→曇り 風弱い
▲0 0510〜0544白萩川林道終点〜0600たるみ0612〜0708たるみ0718〜0740水汲み0753〜0816たるみ0826〜0853戸倉谷出合い〜0912たるみ0926〜1018ブナグラ峠1040〜1122たるみ1134〜1220たるみ1230〜1313たるみ1325〜1348赤谷山▲1
夜中雨が降り、0泊目からテントは濡れ濡れ…朝っぱらから田嶋が麦茶を沸かしてカップ麺を作る。どう考えても不味そうなのに、ちょっと貰ってみると意外と食える(若干お茶の味はするが)。飯沼がマップケースを車に忘れていたため、一旦駐車場に取りに戻らせてから出発。途中事務所のある分岐を右に行き進んだが、林道終点に達したところで間違いに気づく。いきなり岩壁を登る道となっており、ERのゴルジュの高巻きコースと判明。仕方ないので分岐まで戻り、本来のルートへ。タイムロスだ…取水口を過ぎた後、我々の前に立ちはだかるのは大ブナグラ谷。渡渉できる場所を探すのに藪を漕いで上流まで上がり、かなり手こずる。その後道に復帰し、1200m付近の小さな沢で水汲み全発。途中、道が川になったりしている。朝の雨の影響か?地図に乗ってる小さな沢も普通に川だ。ブナグラ峠までの登りは無茶苦茶キツい。北アのどんな登りよりもツラい。
赤谷山稜線に出た

赤谷山までの稜線は踏み跡があり、時折草原があって美しい。途中通る沢は苔のついた巨岩だらけで歩きにくい。所々お助けロープあり。沢を詰めたあとの道は細尾根の道で、時々怖い部分もあった。崩落箇所もあったが、そこは巻道が付いていた。赤谷山は近くに見えるが意外と着かない。結局読みより伸びて赤谷山着。もう時間が遅く、明日は午後から雨の予報のため川の増水を避けて早めに帰る必要があるため、赤谷山サイトとする。赤谷山以降の藪区間は行かないことにした。(またLの未完遂記録が伸びてしまった…トホホ…)また来て今度こそは藪区間に行きたい。赤谷山は剱岳も北方稜線も後立山連峰も富山湾も全て見える優勝ピークで、おかん適地かつサイト適地。今年は雪が多かったせいか、雪渓も残っている。docomoは電波が入る。お地蔵様に見守られながら外サイトをした。夕飯はポトフ、なかなか美味しい。茶飯が終わりヤマテンを確認すると明日は丸一日晴れの予報に変わっている!これは明日は薮入りできるやん!6天でささやかな宴会をし、Lだけおかん。明日は345515。どこまで進めるだろうか。
赤谷山から見えた劔本峰と北方稜線



・9/1 (金)ガス・風強し→晴れ・微風→ガス・無風
▲10530〜0548服脱ぎ0553〜0618白萩山〜0653赤ハゲ白萩山間コル0703〜0732赤ハゲ0742〜0810赤ハゲ白萩山間コル0820〜0831たるみ0836〜0918白萩山赤谷山間コル0930〜0949赤谷山1028〜1110たるみ1120〜1156たるみ1206〜1252たるみ1302〜1353たるみ〜1452たるみ1503〜1520手当てたるみ1531〜1542取水口〜1611馬場島
(夜中1時頃は風が無く晴れており、雲海も剱岳も星も何もかも綺麗に見えていた。だが…)起床するとガスガスで風も強い。おっかしいなー。だがせっかくなので少しだけサブ装で藪を漕いでから帰ることにする。しかし、サイトが終わると風が止みガスが消えて快晴になった!藪日和!テントを潰し、写真を撮ってから出発。
赤谷山にて日の出を拝む

白萩山までは薄い。というか道が明瞭。時折草付きで滑るのが怖い。白萩山からの下りは時折踏み跡を見失う箇所があり、踏み跡を外すと濃い。二重稜線はRFポイントで、間違えると左右の谷に落ちてしまうので注意。二重稜線の間の谷を下るが、途中何故か南側の斜面に出てしまった?なんでや?(→多分地図のような二重稜線ではなく、三重以上はある多重稜線。)白萩山と赤ハゲ間のコルは池塘が2つあり、後立山連峰や毛勝三山がよく見えるサイト適地である。池塘の水は濾過すれば汲めそう。ここから空身で赤ハゲへ。赤ハゲまでの登りは道が明瞭だが、棘のある草が多く、田嶋の手に棘が刺さってかわいそう。赤ハゲ直下はハイマツがゲーロゲロ。でも、赤ハゲ山頂は半径3mぐらいだけハイマツが無く、とてもいいピーク。何もかも見えた。赤ハゲ〜白ハゲの稜線も見えたが、なかなか細くて怖い。踏み跡があるようにも見えないし、本ザックじゃ厳しそう。赤ハゲから戻り、来た道を帰る。白萩山に登る途中、浦中が鼻突きで鼻血を出したので、少したるむ。白萩山は巻く。白萩山を巻く道は赤谷山側からだとわかりにくい。巨岩を過ぎて少し行った場所から入るので、次行く時は巨岩を過ぎたら左側に注意しておくこと。花崗岩のザレ場が目印。コルを過ぎ、登って藪抜け。藪抜け地は赤谷山から少し下った所にある最後の巨岩の部分だが、ここもサイト適地。小さな谷で雷が来てもビバークできそうだし、4張ぐらいは快適に張れる。
かの有名な赤谷山のモアイ

赤谷山で撤収・パッキングして出発!としたかったが、Lのフルグラがザック内で大爆発!出発が遅れてゴメンナサイ。そこからはひたすら下る。膝がツラい。赤谷山の稜線を外す頃にはガスで何も見えなくなる。このまま特に何もなく平和に下山できるはずだった…しかし、今山行の本番はここからだった…ブナグラ峠を過ぎ巨岩帯を過ぎて下る途中で道を間違える。小さな沢を道と間違え下りすぎたらしい。道が川のようになってしばらくしたところで勝木がひとこと、「道がわからなくなりました。」ここから怒涛の藪漕ぎがスタートした。まず、沢沿いにひたすらトラバースしながら勝木とLをトップに藪を漕ぐ。鬼のように漕ぐ。道があるはずの稜線が右に見えるので、10mぐらいは落ちすぎたのか。恐らくこのままじゃ日の入に間に合わない…と思っていたが、約1p漕いだ末、稜線に上がれるところを見つけ稜線に上がり、なんとか戸倉谷出合いの少し先の道に出た。助かった。ここからは本当に平和に道を下れる。と思いたかったが、途中、(恐らく)キイロスズメバチに飯沼が刺されるというアクシデント発生。ポイズンリムーバーで毒を吸い出し、水で洗って手当てをした。一刻も早く病院に行かねば…しばらくして林道に出る。白萩川が美しい。沢メンツの皆さん、是非行ってみては?(連れてって)。馬場島に着いたらすぐにザックを詰めて出発。田嶋が激しい靴擦れを起こしていたが、なったなら言ってくれ…山道を経て上市総合病院へ。幸い飯沼のは問題なし。その後アルプスの湯にのんびり浸かり、富山駅近くのブラックラーメン屋で打ち上げ。飯沼はネカフェへ、その他は海岸でテントを張って就寝。

・総評

赤谷山以降は山深く、景色も堪能できる素晴らしい稜線だった。言うならば、露岩が多く斜度がキツい白巻。踏み跡がかなりよくついていて、藪っぽい道という感じの場所であった。しかし、白萩山〜赤ハゲなど一部RFが必要な場所があるので注意。また沢(川)の渡渉が多く、道が沢についてることもあり、キツい斜度の草地のトラバースがあったりもするので、雨が降る場合は行かない方が賢明。また赤ハゲ〜白ハゲは見た所なかなか険しいので本ザックでは難しいかもしれない。色々と完遂する条件は厳しいが、いつかまたワンゲルで企画して欲しい。

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