11月1週 セドノ沢左俣
11月の3連休でセド左俣と戸沢左俣に行く予定だったが……。
記:浦中 大地
参加者:OB1 梅宮さん 4 sW曽根田さん 3 L浦中 1 W西村、EHW原
11/1(金) 東京=(車)=戸沢山荘
L以外は東京から梅宮車で、Lは自宅から電車でアプローチ。渋沢で梅宮車に拾ってもらい、暗い林道を抜けて戸沢山荘へ。台風による土砂崩れで前日くらいまで通行止めになっていたが、通過できてよかった。下界訓練をサクッと終わらせて駐車場でオカン。西村はヘッドライトを忘れたらしい。土曜は天気も良く、登山日和の予報。星が綺麗だった。
11/2(土) 晴れ
戸沢山荘5:53~7:12 F1下~7:26 F2上~8:20 大滝下~リード~10:48 大滝上~12:36右沢出会い(タルミ14分)12:50~13:13稜線13:30~14:29戸沢山荘
目覚ましの音で起きる。急いでシュラフを畳み、一通りの準備が終わって時計を見ると、「4:20」。一時間間違えていた。そのまま起きていようかとも思ったが、風が冷たすぎたのでシュラフを広げ直して二度寝する羽目になった。
改めて5時過ぎに起床し、パッキングと梅宮車へのデポを済ませて沢装をつけると予定通り5:45。風はやや冷たいが、空は晴れ渡っている。体操して出発。林道の奥の橋の渡渉はいつもより水量が多いし、源次郎沢を超える所の階段もジャバジャバと水が流れていた。大雨の後の丹沢はなかなか水が引かないらしい。昨年の水無川本谷以来だったが、迷うこともなく入渓。沢は倒木が多く、左右の岸は増水時に削られた跡がくっきりと残っていた。
戸沢駐車場 |
トップはLと曽根田さん。遡行図は「東京起点沢登りルート120」を使用。入渓直後の堰堤は左端をフリーで通過。小滝をいくつか超えて本谷F1に着く。鎖の取り付きまでT、鎖沿いをFix。最後の支点はハーケンで流動分散。一年会の2人は、クレイムハイストの制動がうまく効かずにやり直していた。
一年ぶりの本谷F1 |
本谷F1のすぐ上からセドノ沢に入る。最初の5mは左壁TR。梅宮さんは水流右を登っていた。その上の5mは左の斜面をFix。ドボンが怖くなければ水流左でも良い。左俣と右俣の分岐は看板があって間違える余地なし。5mトイ状は左のトイをフリー。5m滝は左TR。4mCSは右TR。ようやく3mを前衛に大滝10mにたどり着く。
大滝には立派な残置ロープがかかっていた。飛沫が冷たかったので一年と梅宮さんは少し手前で待機。曽根田さんにビレイしてもらい、Lがリードで登る。Lのトップ装にハーケンを打つ際のバックアップがなかったり、ビレイヤー用のハーケン支点を打つのに時間がかかったりして準備に手間取ってしまった。2箇所大きな足場があったので、そこでハーケンを打ち、上部は右壁を登る。ガチリードは初めてだったが、無事に登れて嬉しかった。登る際にハンマーをハーネスにかけ直すのを忘れていたのは要反省。
リード中 |
登りきった先でハーケン支点を作り、ボディビレイTR。自分が打ったハーケンにあまり自信が持てなかったので、残置ボルトにもバックアップを取った。セカンドの曽根田さんが一度落下。ボディビレイで衝撃荷重がかかったのは初めてだったのでLも体勢が崩れかけてしまった。なんとか踏ん張って耐えたが、大滝上はあまり良い足場がないのでもっと体勢に注意すべきだった。
全員をTRで上げてロープを畳んでいる際に手に違和感があった。気になって見てみると、ロープが半ばほどまで切れている。買ってからまだ数日鹿つかっていないのになんでや⁈芯までザックリ切れてるのでビレイなどには到底使えない。下降で懸垂するよりも書策新道まで上がってエスケープした方が工作回数は少ないはずなので、書策新道でのエスケープとする。
ざっくり切れてる(下山後に撮影) |
大滝の上は難しい滝はほとんどなく、水量1:2の分岐を超えて10mへ。曽根田さんは右巻き、Lは右壁からトラバースして落ち口へ。右壁は足場こそしっかりしているが高度感があって怖い。右巻きもほとんど壁で難しそう。なんとか上まで上がって工作を開始。ところが、ロープを出している段階でまたしてもロープが切れかけている…。
ブルータスお前もか… |
出している途中に落石が当たったのだろうか?右巻きはロープが足りなさそうだし、右壁は振られるのが怖い。水流中も濡れながらは難しそうなので、左のCSの隙間をTRTで通す。立て続けに破断が起きてビビってしまったので、TRに加えてTにクレイムハイストをつけ、さらにスリングの手がかりも下ろした。左はかなり難しいようで、残置スリングに足をかけたりしてなんとか登っていた。
10mを超えると左沢と右沢の二俣。ところが、書策新道が見当たらない。台風で流れてしまったのだろうか?どこからエスケープしようかとL権者で話し合っている間、初心者を後ろで待たせてしまったのは良くなかった。結局、GPSの書策新道が右沢には行った先から出ており、右沢の先から尾根にも取り付けそうだったので右沢を進む。すぐに書策新道が見つかり、無事エスケープできた。書策新道を使って稜線まで20分ほどだが、途中の沢状地形では崩落も起きていた。稜線上に出たところで沢装解除。新大日など、表尾根の上部は紅葉が美しかった。
書策新道の崩壊地 |
下山は政次郎尾根を使う。原は地図読みをちゃんと教わっていなかったようなので、途中で角度の切り方などを軽く教えながら降りる。しっかりした登山道で迷うこともなく戸沢へ。戸沢山荘の駐車場はキャンプ客でいっぱいだった。あじゃって解散。
総評
途中、新品のロープが2本とも切れかけるというアクシデントがあったが、全員無事に下山できて本当に良かった。ロープについては、原因の究明を行い再発防止に向けて対策を練る必要がある。セドノ沢自体は、登攀可能な滝が多く楽しい沢だった。次に行くときは左沢での完遂を目指したい。
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