南アルプスの天然水をシャワーのように浴びた山行となりました。
北岳にきただけ……なのか? |
文責:佐久間
参加者:4L佐久間 4松峯 3sW嶋中 2FH小林 2EW原7/12(金)雨のち曇り
東京=(電車)=甲府▲0
17時。本郷部室でヤマテンの天気予報を見ると、日曜日の朝早くは荒れるらしい。ワンゲルの規定では「荒天時限界上行動できない」、展望も期待できないので北岳山荘には行かず、北岳肩の小屋でサイトして、北岳はピストンすることにした。合宿参加前の1年会がいないので少しゆるふわにしてもいいだろう。
22時甲府集合。Lは中央線の遅延によって予定していた電車よりも早く21:15くらいには到着したが、同じ電車に嶋中と原がいたらしい。原が何も装備を持っておらず、ガス缶を甲府で購入しようとしたが無理だった韓国人だか中国人の2人組に絡まれていたが、Lは英語ができないので放置。嶋中も放置していたみたいなので、原は散々だっただろう。すまんな、英語ではなく日本語でも話せる自信がないんだ。22時ジャストに小林がやってきた。温泉に浸かっていたらしい。さすがOKR(温泉サークル)。
山梨県民の痛い視線を浴びながらいつものとおり北口に駅カン。ほとんど登山客がいない。珍しいこともあるものだ。23:38の特急で松峯が来る予定だったが中央線の遅延のため23:50に。入山連絡ができないのでその時間まで起きていなければならなかった。睡眠不足はお肌の敵。寝不足になるな……とか思いつつ松峯が来たので一応体調を確認、入山連絡を入れて就寝。
7/13(土)薄雲かかる晴のち高曇り。16時から小雨
甲府4:36=(山梨交通バス)=6:26広河原~6:32広河原山荘6:50~7:10白根御池小屋分岐~7:39 1770m 7:49~(地図読み5分、休み5分)~9:11白根御池小屋9:31~9:37引き返す~9:38白根御池小屋
(ここからsub装)白根御池小屋10:01~(休み5分)~10:49 2440m10:59~11:40 2650m 11:48~(休み2回、各5分)~12:40小太郎尾根分岐12:50~(休み2回、各5分)~13:33北岳肩の小屋
(原、松峯をデポ、sub装)北岳肩の小屋13:50~14:02両俣小屋分岐~14:20北岳14:30~14:50両俣小屋分岐~15:02北岳肩の小屋
(ここからは全員、sub装)北岳肩の小屋15:14~15:35小太郎尾根分岐15:50~16:342480m16:44~(原のストック先端探し5分)~17:17白根御池小屋▲1
甲府駅南口1番乗り場4:35発のバスはいつものとおり混んでいた。今回はバス5台分(待っていた人全員着席)。Lはこのバスに乗るのは3度目だが、一度も着席できたためしがなかったので喜ばしい出来事だった。我々はバスの一番後ろの席を陣取り、2人のザックを椅子後ろのスペースにおき、2人のザックをみんなの膝にのっけて1人のザックは通路に置かせてもらった。さすがに90Lザックは大きい。
車内では学科とか就職の話をしたあと仮眠。2年会は進振り(現在は進学選択と呼ぶらしい)が結構大変みたいである。4年生の2人は就職が決まっていて後は卒業論文を書いたらおしまいらしい(経済学部なので卒論さえ書かなくてもいい……ほかの単位をとってもいいみたいだが)。Lは農学部獣医学専修のため6年制、少なくともあと2年強は通学する必要がある。もう同期は社会人になるのだ。時は早い。そんなことを考えていたかったが右の太ももが膝に乗せたザックのせいで圧迫されて非常に痛かったためはやく広河原つかないかなーーとしか思えなかった。
6:26に広河原へ。広河原は人であふれかえっていた。さすがバス5台分。バスの定員は30人くらいだと思うので150人くらいか。もっといたような気がするが、気のせいだろう。最後のバスだったことも、広河原が混んでいるように見えた要因の一つかもしれない。人混みは嫌だったのですぐに(松峯はサンダルだったが)広河原山荘に行き、そこで装備を整え、体操。小林は前後屈を忘れた。ポリは4年会1発、3年会以下2発。
小屋への輸送ヘリが何往復も |
2pは小林。原とは違い、そこそこ早く歩く。このペースなら肩の小屋ですこしゆっくりしてからサイトができる、とか思っていたが……現実はそう甘くはない。白根御池小屋まであと10分というところで原が足をつった。ももの裏が痛いらしい。しばし休憩後、とりあえず小屋で様子を見ることに。
松峯の溶けたソフトクリーム |
白根御池小屋のサイト場は大きめの石がちらほら転がっている草原。まだこの時には4~5張しか張られていなかった。気持ちよく丘の上、明日大雨が降っても水の流れにならなそうな位置にテントを張ってsub装で出発。水は4年会1発、嶋中、小林2発、原0発。
一応北岳を討てる前進リミットを余裕60分、天図たるみ30分をプラスしておいて北岳肩の小屋基準で(等倍で登ったとき)13:30、(0.8倍で上がれている)14:10と設定した。
小太郎尾根分岐から甲斐駒、仙丈、小太郎山 |
北岳肩の小屋 |
3人になった途端速くなりエアリア0.6倍くらいで登り北岳に着いた。Sub装であってもL装は抜かれない、つまり水1.5Lとかロープとかその他もろもろはLのザックに入ったままである。つまり、Lは重いのでいたわってほしい。ねえ、いたわってよーー。
集合(全員は集合してない)写真。後は仙丈 |
下りは小林が少し遅くなった。登山靴があっておらず、つま先が当たるらしい。前日絆創膏は貼っていたし、対処の仕様がないのでそのまま下る。
小太郎尾根分岐で原にラジオを出すよう指示した。ところが原からは「持っていません」という返事が。Sub装にW装を持っていくことを知らず、デポしてしまったらしい。L装の天気図、ラジオを出してもいいが、歩荷していない時点でWが取得できないこと、ドコモの電波が登山道では総じてLTE3~4本入ること、天図たるみにより帰幕時間が遅くなることを鑑み、天図たるみを取らずにそのまま進むことにした。武井に怒られてしまいそうだが、それは仕方がない。
小屋手前の下りは土でぬかるんでおり、その結果原が使っていたストックの先端が土の奥深くに刺さり、取れてしまった。それを掘り起こすのに5分くらい時間を要した。10~15センチくらいは掘っただろうか。(ワンゲルでは基本ストックを使わない、歩荷量が増えるからだろうか?藪では使えないからだろうか?道なら膝の負担軽減にもなるしもってきてもいいと思うのだが)。ちなみに松峯もストックを持ってきていたが、彼女のストックの片方が長さ調節できないとかなんとかでテントの中にデポっていた。これが本当の無駄歩荷である。
テントに到着すると、浸水もしておらず、快適な状態を保っていた。新しいテントはよいものだ。ちゃんとテントを使った後は防水スプレーを使おうよ。藪も行くんだし。
サイトはトマト鍋。お代わり制にしたところみんなお代わりせずに小林がたくさん食う羽目になった。サイト途中、嶋中は夏風邪がぶり返して朝から体調が悪いことを告白し、寝始めた。食後にバファリンを飲んで様子を見ることに。小林と松峯も頭痛がするということでバファリン投与。Lは研究室の緊急事案が舞い込み鬱になるという、健康な人が誰もいない状態となった。ひどい山行。
宴会でLの(架空の)彼女、未来の嫁である「えつこ」の話題で盛り上がる。子供は「なな」であるらしい。誰やねんえつこ。これまでに会ったことはないはずである。
7/14(日)本降りの雨のち小雨広河原は曇り
白根御池小屋6:30~7:21 1880m7:31~(約30人の団体すれ違い5分)~8:02白根御池小屋分岐~8:25広河原
5時起床。夜の間に結構な大雨が降ったらしい。Lは熟睡していたので知らない。テントが浸水しているわけでもないのでわかるわけない。柚子胡椒パスタはいつもの通り美味。ほんと早ゆでパスタは最高。早ゆでペンネはやめよう。
体操は原。松峯が好きな前後屈を忘れる。なんか昨日も忘れていたような。嶋中の体調は少し良くなった。小林、松峯も問題なし。問題あっても2pだし降りるほかないのだが。水は適当に原とLに振ったが、連絡が悪くて嶋中も持っていたらしい。
下りは昨日水量が多くなかった沢が増水していた。ただ、橋が丁寧にかかっているのでぬれずに渡れる。丸木の階段はかなり滑りやすく注意が必要。手すりもついているので危険度は下がるが、手すりも滑りやすい。
南アルプスの水絶賛増量中 |
ぬちゃぬちゃした地面を歩き続けてようやく広河原へ。バスが行ってしまった後だったが芦安行タクシーが止まっていたので乗車し、芦安温泉で入浴。その後広河原で乗ろうとしていたバスに乗り込み、甲府駅南口にある店(小作 甲府駅南口店)でほうとうを食べ(原はほうとうではなく鳥もつ煮を食べていたが)、各々解散……だったのだが各駅停車がないので甲府駅で1時間待つ羽目になった。松峯はシャインマスカットとモモを買い課金して「かいじ」に乗り込んだ。リッチウーマン。Lは研究室の先輩のためにお土産を、小林はすももを買い、原と嶋中は勉強するなどして各々自分の時間を過ごし各駅停車に乗り、帰京したのであった。
総評
間ノ岳を討つことはかなわなかったが、最低限の目標となる北岳を討つことができたのはよかった。これから先ワンゲルの山行に何個行けるかはわからないが、これからも楽しみながら山に登りたいなと思う、そんな山行でした。
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