2019年9月5日木曜日

夏合宿道隊 大雪山

文責:武井

メンバー:4来住さん 3 L武井、仲渡、橋口 2 E内田、F下平、W小林 H原 1太田、中尾、中村、福本、三田

2019年夏合宿として北海道の大雪山に行ってきました。台風によって下山を余儀なくされ、予定していたルートとは全く違うコースを取ることになってしまいましたが、予定していた百名山3座全て好天の中登頂することができました。


トムラウシ山頂にて


事前判断:
 予定では十勝岳温泉から入って旭岳の方に抜ける行程になっていた。しかし、橋口がぜんそくを持っていて、火山ガスを吸うと悪化する恐れがあるため、活火山で噴煙が登山道にかかることがある十勝岳には登らない方がいいと医師に診断された。そこで、1日目は十勝岳を避けてER5から入山、白金温泉から美瑛富士避難小屋に登り、2日目に希望者のみ美瑛岳・美瑛富士を経由して十勝岳ピストン、美瑛富士避難小屋に戻り、3日目からは予定通り進む、という行程に変更した。よって集合場所は美瑛駅となった。



8/5(月) 晴れ 東京=(各自)=美瑛駅=(バス)=白金野営場▲0

 16時半に美瑛駅に集合し、1726分発のバスに乗って白金野営場に向かう。野営場にテントを張り、時間に余裕があったので温泉に浸かりに行った。広くて綺麗な温泉だった。
 翌日は暑くなる前に行動したかったので、林道を日の出前行動することにして、3時起床にした。20時過ぎに就寝。

8/6(火) 晴れ
4:11白金野営場▲0~4:32林道ゲート~4:48たるみ5:01~5:20美瑛富士登山口(入林届け等提出)5:24~5:55たるみ6:13~6:30たるみ6:40~7:06たるみ7:20~8:13天然庭園8:25~8:59たるみ9:13~9:35たるみ9:45~10:00仲渡の靴のソールが剥がれて方針相談、仲渡、橋口、来住さんを分離10:53~11:32たるみ11:43~12:11美瑛富士避難小屋▲1
(水場偵察)14:10美瑛富士避難小屋~14:22水場14:38~14:53美瑛富士避難小屋(空身)
(分離隊)10:53 1350m付近~12:15美瑛富士登山口12:30~17:00頃美瑛富士避難小屋(基本サブ装、1350mからの登りは本ザック)

 3時を過ぎても誰も起きなかったので、10分過ぎあたりでみんなを起こした。身支度をしてザックを背負うと、死にそうなほど重い。標準水4発、多い人は5発だから当たり前なのだが。今日から体操を一年会に任せる。1分間スピーチは太田。海外サッカーで応援しているチームにネイマールが加入して嬉しかったという話。

 410分くらいに出発。トップは初日だけ二年会に任せる。はじめは平坦な林道で、ゲートをすぎるとやや登り基調になる。登山道になってからもゆるやかな歩き易い道が続く。しばらくするとトップから「止まっていいですか」と言われる。理由がわからないので聞くと、太田と福本がばてたらしい。荷物が重いから仕方ない。水を抜き、余裕のある三田に持ってもらう。少し休んで出発すると、またすこしして今度は「止まります」と報告が来る。またしんどそうだからということでたるむ。朝に弱いという太田は、2度戻したらしい。太田の水をもう1発抜いて中村に持ってもらってしばらく休んでからそのまま進む。

天然庭園にて

 天然庭園周辺は岩っぽくやや歩きにくい。天然庭園を過ぎ、道がやや急になってきたあたりで橋口が遅れ出す。3歩歩いては止まる感じで、どんどん前と差が開いていく。早めにたるみをとり、荷物を減らす。次のピッチも遅れるので、再び早めにたるんで水を全発抜くが、歩行はやはりおぼつかない。このまま行けるか不安になっていたところ、今度は仲渡の靴が壊れる。それも靴底が大部分剥がれる深刻な壊れ方で、このまま進むのは無理そうだった。対応を小一時間相談した結果、橋口、仲渡、来住さんで分離隊を出して一旦下山し、仲渡の靴と体力的に不安のあった橋口の靴を交換して橋口を分離し、仲渡と来住さんでその日のうちに再入山してもらうことに決定した。

 分離以降は特に何事もなくゆっくりと登って美瑛富士避難小屋に着いた。水場はやはり枯れていたが、美瑛富士の方に25分くらいいくと雪渓があり水を汲めると他の登山者から聞き、内田と中村とLで偵察に行った。確かにあったが、あと数日持つかという小さな雪渓だった。

美瑛富士避難小屋から美瑛富士に行く道の途中にあった小さい雪渓
 
 美瑛富士小屋はちょうど携帯トイレ用ブースを設置する工事の人が10人くらい来ていて満杯だった。小屋の中に「8/5にこの付近でヒグマが出ました」という鉛筆書きの小さな掲示があってつらい気持ちになった。

サイトをはじめてしばらくして、17時くらいに来住さんと仲渡が戻って来た。就寝準備中、欧米系外国人の男性が水を分けて欲しいといってきたので1L弱分けた。クマが出るので、食料とサイト道具は小屋の中に置かせてもらった。日没前後に就寝。



8/7(水) 晴れ
4:55美瑛富士避難小屋▲1 ~5:31美瑛富士分岐~5:44たるみ5:54~6:36美瑛岳分岐(荷物をデポ、空身)6:38~6:51美瑛岳7:03~7:14美瑛岳分岐(荷物を背負う)7:25~8:05たるみ8:20~8:38 1780コル~8:58たるみ9:11~9:47たるみ10:17~10:38十勝岳11:52~12:40上ホロ避難小屋▲2

 起床は34半。起きてから行動が遅く、サイトに50分以上かかった。朝サイトの道具を小屋に置いて寝たせいで準備に時間がかかったのもあるが、それを抜いても遅い。撤収ものんびりしていて、撤収時刻になってもテントを畳もうとせず自分の荷物をごそごそ整理している。結局出発が5時近くになってしまった。ちょっとお叱りを入れてから出発した。体調をきくと、仲渡が気分が悪く、来住さんは靴擦れしそうとのことだった。

 この日から一年会にトップを任せる。美瑛富士は空身で行こうと思っていたが、8/5に付近で熊が出たことから荷物をデポするのは危ないと判断してカットした。それからは順調に高度をあげ、読みより少し速いくらいで美瑛岳分岐につく。美瑛岳は空身でピストンする。景色がよくて気持ちがいい。 下りの平坦箇所で地図読みさせる。一年会はみんな正解。

美瑛岳山頂からの眺め

 十勝岳の登りはざれた火山灰で、特に急な箇所は1歩進んでは半歩下がる蟻地獄のような感じでなかなか登れない。隊全体が疲れ気味だったので、十勝岳の手前の小ピークで長たるみをとる。かんかん照りで暑い。それから山頂直下のちょっとした岩場を登って十勝岳に着く。山頂で1時間ほどたるむ。小林の出したパウ水がやけに美味しいといって飲んでいたが、なんのことはない、パウを2袋、つまり正規の量入れただけらしい。やばいものでもないのに「脱法パウ」と呼んでいた。ここで今朝忘れていた中尾の1分間スピーチ。高山植物や昆虫が好きで、特に昆虫は家でも結構飼ったことがあるらしいが羽化しなかったり餌を食べなくて死んじゃったりしたらしい。それで今はどじょうと金魚を買っているらしい。

十勝岳の雄大な火山地形

 たるみ後は痩せ尾根を下り、上ホロ避難小屋に到着。トイレもあり、翌日悪天候なせいか他の登山客が少なかったので小屋を独占して使うことができた。



8/8(木) 霧、強風 のち雨
4:30上ホロ避難小屋▲2 ~4:50上富良野岳~5:23たるみ5:33~6:00上ホロ分岐~6:25三段山分岐6:36~7:03十勝岳温泉

 起床は34半。サイトはてきぱき動けていて、30分ほどで完了した。1分間スピーチは中村。プリキュアを見るのが趣味らしく、女児向けとはいえ面白いのでみんな見るべきだという話。すると太田が「ぼくもプリキュアになれるかな☆」と言っていた。

 予定通り4時半に出発。強風に加え霧雨が降っていてとても寒い。上富良野岳も特にたるんだり写真を撮ったりせず通過。OR1を通って直接十勝岳温泉を目指す。OR1は階段がつくってあって降りやすい。十勝岳温泉に着く直前くらいで雨が本降りになり寒かった。

分岐付近でたるみ中
 
 十勝岳温泉が8時から開くということで外で待っていたが、予定より少し早く掃除して開けてくださった。ここは2種類の温泉があって、ひとつは無色透明、もうひとつのメインの温泉はにごった赤茶色。外に本格的な岩風呂があり、洞窟感があって楽しかった。入浴後にバスで上富良野駅に向かった。

 Lはずっと、ルート取りや再入山のタイミングについて考えていた。最終的には、11日は比較的良い天気で、13日は台風、14日と15日は晴れ予想、16日からは別の台風が来ることを考え、10日に多少雨が降っていても頑張って入山して、11日にさっさと旭岳をうち、12日に無料で使える忠別岳避難小屋に移動して13日はそこで停滞し、翌日トムラウシに行き、台風が来る前にトムラウシ温泉に下山しようと考え、10日入山に決定した。したがって明日の夕方層雲峡集合であることをみんなに伝えた。

 その日は上富良野駅で解散となった。Lはその後タクシーに電話した。その時は9日夜はテント泊して10日の朝早く登り出そうと思っていたので「早朝3時に野営場に配車お願いします」と頼んだら、タクシー会社の人に「別にいいけど、9日夜から10日朝は荒れるみたいだからもうちょっと遅い時間に登り出した方がいいかも。テント泊もやめたほうが安心だと思う」とアドバイスされてしまった。そこでテント泊はあきらめ、層雲峡ホステルに9日夜に全員の予約を取り、タクシーの配車も845分にしてもらうことにした。



8/9(金) 朝は雨、強風 午後は曇り時々晴れ 下界で停滞

 旭川近辺で各自時間を潰し、層雲峡へ向かう。L4時過ぎに層雲峡に到着したが、来住さん以外はすでに全員到着していてびっくりした。

 層雲峡ホステルは暖かくて居心地が良かった。8時過ぎには花火が上がっていた。観光協会が毎日打ち上げているらしい。合宿中なのに快適な生活をしてしまった。



8/10(土) 雨、強風
10:33大雪高原山荘~11:20第一花畑11:31~12:23たるみ12:34~13:45緑岳13:54~14:08板垣新道分岐~14:34白雲岳避難小屋▲3

 各自適当な時間に起床。いつもより出発を遅くしたので、みんなゆとりを持って準備できていたようである。ユースホステルの人が私たちを珍しがって写真を撮影させて欲しいと言って来たので集合写真を撮ってもらった。

 845分にタクシーに乗って大雪高原山荘へ。大雪高原山荘では、事前にメールでやりとりしていた支配人の小林さんと初めて顔をあわせる。かなり親切な方で、荷物を無料で預かってくれただけでなく、我々に荷物を広げるスペースとして大広間を貸してくださったり、段ボールやゴミを回収してくださったりした。本当にありがとうございます。ここで小林さんからきになる話を聞く。白雲岳避難小屋の周辺で3日連続熊が出たらしい。しかも8/8とかでかなり最近のこと。「強制的に小屋に泊まることになるかもしれませんね」と言われ、悲しい気持ちになる。

 天候は雨。本降りでさらに憂鬱な気持ちになる。建物の前で体操をして、1分間スピーチ。今回は福本で、北海道でやりたいことの話。昔道端の直売所で売っていたとうもろこしの味が忘れられず、また食べたいとのこと。この日は熊の生息地を通るので、熊鈴を出していない人は出し、意識的に鳴らすように伝えて出発。

 登りだしは快調で、読みよりだいぶ早く第一花畑に着く。湿原だからかいたるところから水が流れだし、道が川のようになっていた。途中藪っぽいところがあって、熊が登場しないか怖かったLは熊鈴を鳴らしまくった。

 次の緑岳までの道には岩場があり、雨で滑りやすくなっていてちょっと怖かった。緑岳直下の急登は、大きな岩がごろごろしているがれた道で登りにくい。隊も疲れ気味で、ゆっくり登る。ここは読みより結構伸びてしまった。急斜面でたるみたくなかったのでロングピッチを切ってしまったのも良くなかったのかもしれない。ここで来住さんが頭痛がするという。かなり痛そうだったが、こんな強風の中にいたら悪化しそうだったので先を急ぐ。

 新道分岐からの道では小さな渡渉を何回か繰り返す。というか道が沢の中にある感じだった。雨だったが危険を感じるような水量ではなかった。それが終わると今度は大きな雪渓を数回渡る。大きいので踏み抜く可能性は低いが、ところどころ割れ目があってちょっと怖い。

 白雲岳避難小屋に到着後、テントか小屋で泊まるか相談した。全身ずぶ濡れであること、熊が出ることから小屋泊に決定。荷物を中に入れ、近くの沢に水を汲みにいってもらう。浄水用のプラチパを何人かが提供することになり、Lも2つ出した。そうしたら目印にマジックででかでかと「死」と書かれてしまった。なんで直接書くの(怒)。小屋はかなり混んでいて、すし詰め状態で就寝した。



8/11(日) 霧時々晴れ 終日サブ装
5:41白雲岳避難小屋▲3~6:03白雲岳分岐~6:32たるみ6:46~6:57北海岳分岐~7:37間宮岳分岐7:49~8:07裏旭キャンプ指定地~8:23たるみ8:33~8:43旭岳9:20~9:36裏旭キャンプ指定地~9:58間宮岳分岐~10:11たるみ10:20~10:41北海岳分岐~11:19白雲岳分岐11:31~11:56白雲岳12:31~12:50白雲岳分岐~13:11白雲岳避難小屋▲4

 小屋のルールで4時までは静かにしないといけないということで、起床は45半にした。一年会が2階で寝ていて10分くらい降りてこなかったのはいただけなかったが、二年会が動いて特に遅れることなくサイトは完了。1分間スピーチは三田。これまで登った中で一番良かった山の話。それは蔵王山だそうで、それまで天候や虫に悩まされてしんどかったが、最終日に快晴で感動したそう。

 この日はサブ装だからか足取りが軽い。最初の白雲岳分岐のところまではヒグマが連日目撃されている区間なので、熊鈴をならしつつ進む。特に何事もない。北海岳への道、そこから間宮岳分岐へと向かう道も平坦で歩きやすい。たるみ中、福本が地図を出していないことに気がついたので出させる。歩いている間にも地図は見よう。ちょうど晴れたので、写真をとりつつゆっくり進む。

大雪山のお鉢
 
時折霧が晴れる

 旭岳への急登は十勝岳の登りを思い起こさせる火山灰の道。前日の雨で固まっていたが、乾いていたら多分蟻地獄みたいになるんだろう。一年会が元気そうだったので、最後はピークハントさせて二年会、橋口、Lは後からゆったり登る。1位は僅差で中村だったらしい。頂上は混んでいた。ここで今本さんの差し入れのグミを放出。

旭岳山頂にて
 
 下りの火山灰の斜面は急傾斜で下りづらかったが一年会はさっさと下りていく。その後も道の両側に広がるお花畑には目もくれず、あっという間に白雲岳分岐に着く。白雲岳は空身で行く予定だったが、最近白雲岳分岐のあたりで熊が目撃されていることからデポしておくのは少し怖いので、荷物を全て持って白雲岳に向かった。ちょっと岩っぽくて登りにくい箇所もあるが、特に何もない。少し長めにたるんで小屋に戻った。

 小屋に戻ったあと、今後の動きをどうしようか上級生で話し合った。天気予報は好転していて、13日も頑張れば動けそうな予報だった。ここでLは、停滞日をなくせば、あるいはなくさなくても1日のばせば双子池を経由して白金温泉まで行けるのではないかと思い立った。そうすれば逆ルートとはいえほぼ完遂に近くなる。しかし、ここで二年会の数人が、再入山前にLがライングループで伝えた大雑把な予定を信用し、飛行機を下山予定日ぎりぎりで予約していることがわかった。行動予備日の意味を把握していなかったらしい。少しでも遅れるとキャンセルせざるを得なくなるらしく、上級生の何人かがからかったら特に原が不機嫌になってしまった。

 一年会と小林が天図大会をしている間に、上級生でサイトした。天図は三田が一番最初に完成して持って来た。かなり完成度が高い。他の一年会はそもそも高気圧低気圧、前線等の情報を聞き取れなかったらしく、等圧線が書けていなかった。最初からダイレクトプロットしようとすると難しいよね。



8/12(月) 霧、強風
5:44白雲岳避難小屋▲4~6:31高根分岐~6:56たるみ7:07~8:11忠別沼~8:14たるみ8:26~9:03忠別岳~9:45忠別岳避難小屋分岐9:55~10:06忠別岳避難小屋▲5

 起床は45半。外に出ると強風で寒い。しかし雨は降っていなかったので行動できるだろうと判断して進むことにする。1分間スピーチは合宿初参加の内田。カナダに留学に行っていた時の話。スタンフィールド?という街に行っていたらしく、そこではかなり大規模なお祭りがあってその日のためにテーマパークまで作ってしまうらしい。

 この日は平坦な高根が原をゆく。晴れていれば楽しい尾根歩きができただろうが、残念ながら全然楽しくなかった。風衝帯でかなりの強風が吹いていて、飛ばされそうになりながら進む。忠別沼は水が透き通っていて、晴れていたらきっと綺麗だったろうなあという場所だった。風を避けられる場所がほとんどなく、吹きさらしの場所でたるみたくなかったのでロングピッチを切る。忠別岳の山頂も特になにもせず通過する。

 小屋分岐のところでやっと晴れたので、あとちょっとだったがたるみを入れる。ロングピッチを切ったことに対して文句を言われた。だって寒かったんだもの。分岐から小屋までは、小屋の直前にある雪渓が滑りやすくて若干怖かったが特に危険な場所はなかった。

 小屋には私たちが着いた時は誰もいなかったが、後からどんどん人が増えて来て満員状態になった。水場は雪渓の水だが、かなり大きな雪渓で水量も豊富で枯れる心配はなさそうだった。

 水汲みに行ってもらっている間に今後どうするか上級生と相談した。Lは、双子池方面には天候や日程的に行けそうだったし、完遂に近い状態に持って行きたかったので行きたいと思ったのだが、みんなの意見を聞くと、その区間に目立った山がないせいかモチベーションはあまり高くないようだった。さらに、双子池方面に抜ける場合は10ピッチ行動の日が2日連続することから、橋口が「僕は厳しいです」と申告して来る。メンバーの意見を無視してまで進むべきではないと思ったので、双子池の区間は全カットして再入山前に立てた予定通りトムラウシ温泉に降りることを決めた。

 せっかく小屋にいるのでこの日も天図大会をした。一年会とWの小林に加え、原も参加した。三田は相変わらずうまい。中尾、福本の天気図はコツを掴みつつあり、中村と太田の天気図はもうちょっと練習が必要かなという感じだった。



8/13(火) 雨、強風 のち晴れ 終日停滞▲6

 起床は34半。出発する予定だったので、サイト、パッキングも4半には全て完了していた。しかし外に出ると雨が降っていて、風が吹き荒れていた。避難小屋は稜線から下がったところにあり、風は比較的弱いはずなのにこの様子なので、稜線上はさらに強風だと予想された。この状態では行動は厳しいと判断し、天候が回復するのを待った。1時間半待機したが、6時になっても天候は変わらなかったので停滞とした。

小屋前のお花畑で思い思いに過ごす
 
 昼前までは雨が降っていたが、午後は晴れ出した。湿っぽい小屋を出て、小屋前のお花畑や雪渓で思い思いに過ごす。Lも日差しを浴びていたら気持ちが上向いてきた。この日も天図大会をした。到達度に違いはあるものの、それぞれ上達が感じられた。

8/14(水) 晴れ
4:28忠別岳避難小屋▲6~4:44忠別岳避難小屋分岐~5:19五色岳5:30~6:26化雲岳6:42~6:49ヒサゴ沼分岐7:06~7:06 1793コル~7:35天沼7:51~8:35たるみ8:58~9:20北沼分岐9:40~10:10トムラウシ山11:18~11:25転倒、たるみ11:34~11:50南沼キャンプ指定地▲7

 起床は34半。朝外にでると、晴れていてしかも無風である。1分間スピーチは太田で、初めての海外旅行でインドネシアの無人島に行ったときの話。風呂に1週間ぐらいは入れなかったのが今回の合宿とかぶると話していた。

 予定通り四時半に小屋を出発。小屋前の雪渓がかちかちに凍っていてさらに滑りやすくなっていた。五色岳への登りはなだらかで歩きやすく、1ピッチで到着してしまった。読みよりかなり早い。山頂からはマックスの関係で行けなかった沼ノ原方面も見えた。

化雲岳へ続く木道
 
 化雲岳への道は湿原、お花畑の中を通過する平坦な道で、ところどころ木道が整備されている。水面に空と山々が映り込んで綺麗だった。ここもゆっくり行けばもっと景色を楽しめそうだったが、トップはぶっ飛ばして行く。エアリア0.8倍読みで75分のところを1ピッチで化雲岳に到着してしまった。頂上には岩があって、何人か登っていた。青空にひつじ雲が広がっていた。

化雲岳山頂の岩に登る
 
 1793コルからは木道が点在する岩っぽい道が続く。ロックガーデンのあたりは大きな岩がごろごろしていて登りにくい。一つあたり数メートルある大きな岩の上をバランスをとりながら渡って行く感じで、岩と岩の間に深い隙間があり、足を滑らせて落っこちてしまうと大怪我をしそうだった。晴れていたからよかったが、岩が濡れていると相当怖そうだ。

天沼のほとりでたるみ
 
 北沼に到着したあたりで霧がかかり始める。南沼キャンプ指定地の水場が時期によって枯れる恐れがあったので、北沼でサイト用の水を汲む。最初は直接沼から汲もうとしたが、流れがないとなかなか水がポリタンに入らない。ちょっと下がったところに沢っぽいところがあったのでそちらで汲んだ。

 霧で展望がないかと思ったので、巻道を使って先にキャンプ指定地でテントを張り、晴れたタイミングで登ろうかと思っていたが、水を汲んでいる間に霧が晴れたので本ザックでトムラウシに登ることを決定。ピークハントしていいよと伝えるとみんなさっさと登っていってしまった。Lは橋口と後ろからゆっくり登った。ピークハント1位は来住さん、2位が中村、3位が三田だったらしい。「一年会がちょっと道を踏み外した瞬間に大人気無く抜いた」by来住さん。Lは仲渡から「やーい最下位」と謎の煽りを受けた。Lが急にメンバーを置いて走りだしたらおかしいではないか。

トムラウシ山頂にて
山頂でたるんでいるとリスが現れた
 
 頂上で長たるみを取ってから、南沼キャンプ指定地に向かう。下りは大きな岩が多いがれた急斜面。降りだしてから数分くらいで、福本が前から派手に転んだ。岩で着ていたダウンが破れ、羽が舞い散るほどだった。手のひらから血が出ていたので、ヘルボをだして応急処置をした。本人いわく、転んだ時、立ちくらみに近い症状が出て、急に目の前が見えなくなったらしい。頂上でのたるみの時、ちゃんと水分補給をしなかったからだろうと言っていた。確かに暑くて脱水症状になる危険はあったので、給水にもちゃんと気を配るべきだった。申し訳ない。回復するのを待ち、ゆっくり降りる。

 南沼キャンプ指定地はかなり広いテン場だった。テントを張ってひたすら時間を潰す。天気は雲ひとつない快晴に変わった。日差しを遮るものが何もないのでかなり暑い。この日だけで相当日焼けしてしまった。

南沼キャンプ指定地よりトムラウシを望む。快晴で非常に暑い
 
 サイト後、一年会がもう一度トムラウシに登りたいと言ってきたので、sL/L権者2人を含めて6人が再度トムラウシに登っていった。空身で登り15分、下り15分程度要したらしい。頂上からは雲海がよく見え、最高の眺めだったとか。いいなあ。

トムラウシ山頂から雲海を望む
 
 この日は天気が良かったので、一年会は全員、二年会も何人かがオカンしていた。



8/15(木) 霧時々雨
4:50南沼キャンプ指定地▲7~5:45たるみ5:52~6:10前トム平~6:50コマドリ沢出合7:02~7:55たるみ8:05~8:36カムイ天上~8:50たるみ9:02~9:24温泉コース分岐~9:52たるみ10:03~10:54トムラウシ温泉

 朝起きると小雨が降っていた。一年会が外サイトか中サイトか聞いてきたが、みんなオカンして外にいたので予定通り外サイトにする。少しサイトは遅くなってしまったが、小雨が降ったことを考えると仕方ないだろう。

 周りを見ると、就寝した時にはなかったテントが2張りあった。大雪は夜にもたくさんの人が行動するようである。出発するときになって、夜にやってきた単独行のおじさんに声をかけられる。キャンプ指定地に水場があると聞いたから水を持たずに来たものの、枯れていたから困っているらしい。ちょっと余っていた水を分けた。1分間スピーチは中尾で、安い料金でなるべく長く電車に乗る大回り乗車についての話だった。

 この日はひたすら下る。FBには一々書いていないが、前日下りでちょっと冷やっとする転び方をしていた人が複数人いたのでゆっくり降りるように指示する。

 コマドリ沢から温泉コース分岐までの道は沼地状態でかなり歩きにくい。補助的に板が敷いてあるが、それがなければくるぶしまで泥水につかるくらい深いぬかるみである。泥ですべりやすく何人か転倒していた。温泉コース分岐からの道はぬかるみも少なく歩きやすかった。

 何事もなくトムラウシ温泉に到着。開店が12時からだったので、天突きをして時間を潰してから温泉に入った。東大雪荘は広くて綺麗な施設で、温泉も大きかった。入浴後、14時までの時間限定営業のお食事処で打ち上げをした。16時過ぎ発の拓殖バス(818日営業終了の超短期営業)まで休憩所で時間を潰し、バスに乗って新得駅に行き、解散。



[総評]

 コスマヌプリあたりの縦走路を全てカットしてしまったことで、行動時間が短い合宿になってしまった。とはいえ、予定していた百名山3座とも比較的良い天気で登頂できたのはここ数年の合宿では珍しい快挙だろう。大雪の雄大な自然を最大限味わうことができ、楽しい夏合宿になったのではないかと思う。

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