記 浦中
参加者
4:曽根田、CL幕内 3:sL浦中、E黒瀬、W嶋中 2:FH今田 1:重城、曽根、中尾、中村、西田、吉原6/14(金)曇り
東京=(電車、レンタカー)=土合▲0
藪トレ定番コースを出した理由の一つに「完遂」のし易さがあったことは言うまでもない。両日合わせて18p、水場も心配ないし、藪も薄い、まさか完遂できないなんてことはね…、なんて思っていたら案の定フラグを回収してしまった。1週間前の予想では太平洋沿岸を進むはずだった低気圧が、直撃コース。土曜は暴風雨、日曜昼に小康状態になるも再び暴風雨という悲しい予報が出てしまった。暴風雨の中限界上の山頂を通過することはできないし、東黒沢の渡渉点も大雨だと怖い(メンバーが知らなかっただけで、実際は何の問題もないらしい)。ということで、逆ルート入山のピストンが確定した。ここまで来るともう呪いでしょ。
電車組は21時、車組は22時半ごろ到着。23:43上毛高原着の新幹線でくる吉原を曽根田さんとsLで回収して、武井に入山連絡を入れて24:30ごろ就寝。駅舎には我々の他に2人がエキカンしていた。因みに、レンタカーはV1クラスを借りたが、安い上に車高が低く運転しやすいので非常に良かった。
土合駅の階段
6/15(土)雨
▲0 4:40〜4:53藪入り〜(タルミ2回、靴擦れ処置18分)〜7:32 1180p(タルミ1回)〜8:54 赤沢山9:04〜(タルミ1回)〜11:15 廃道分岐11:35〜12:42 奥粟沢山12:50〜13:42廃道分岐▲1
朝起きると外は雨…。知ってたよこんちくしょう!限界下なら大丈夫そうなので突っ込む。駅舎内で体操や藪結び・メガネバンドのチェックをして出発。駅を出てすぐ右に行くところで、今田が左に行ってしまう。まあ下界の方が迷いやすいよね。薮入り地点は山の家の裏手。崖になっているところの脇から入った。1年会は雨の中藪に突っ込んでいく上級生に引いていた気がする。
雨の中薮入り
RFトレも兼ねて今回は赤布はほとんど打たなかった。薮入り後、20mほど登ると踏み跡に出る。踏み跡に沿ってメインの尾根を目指し、不明瞭になったところで70°くらいに角度を切って登っていく。ところどころ岩が露出しているため、下りでは注意が必要。820mで目的の尾根に乗った。タルミで1年の様子を伺っていると中尾の手にチキンラーメンがあった。安かったから行動食で持ってきたらしい。どう考えても美味しくないし、塩分量もヤバイでしょ。一応他の行動食もあるらしいので足りなくなったらsLのフルグラをあげることにして進む。
1180pまでの尾根は1100m付近までは岩が露出している部分がところどころあったが、斜度が緩くなると樹林帯で歩きやすい。藪も薄く、尾根上をスイスイ登っていく。途中、重城が朝食を戻してしまったり、曽根が靴擦れしたりということがあったが、読みよりだいぶ早く1180pを通過。上記の2点以外は1年会も元気で、藪汁やカエルで盛り上がっていた。
1180p~赤沢山も樹林で比較的薄い。尾根上にところどころ松が生えていて巻く必要があったぐらいだろうか。1年会は本体誘導とは別のルートを試したり、後続に注意事項を伝えたりと積極的に動いていて感心した。赤沢山山頂付近も特に濃いことはなかった。ここでも読みが縮み、あっさりと山頂に着いてしまう。かなり立派な三角点と、小さな山頂標があった。
赤沢山からの下りは、東側が切れており、これまでの区間に比べると濃い。通過に手こずるところでは本体が間延びするようになり、ややペースが落ちる。木々を見上げると、上部の枝が大きく揺れており、風はそこそこ強そう。少し気温が下がっているように感じたものの、地上では微風だったので、藪に包まれる安心感を再確認できた。
特筆することもない薄い灌木やぶが続き、廃道分岐に着く。ここで水計算をし直すと、水汲みをしなくても2日分足りることが分かった。日曜日は寒気が入ってきて夕方が暴風雨になるため、早めに下山するために廃道分岐でサイトとする。サブ装を作っても良かったが、置いていく荷物が濡れるのは嫌だし、みんな体力は余裕そうだったので水だけ減らして奥粟沢山にピストンすることに決定。ここで幕内さんからテルモスの差し入れが!中身は抹茶オレにこしあんを入れた特製宇治金時オレで大変美味しかった。身体も温まったところで出発。山頂直下の1410mくらいまではこれまでと同じような藪が続き、サクサク進む。1ピッチ弱でトップが奥粟沢山に着いたとの報告が入った。しかし、山頂付近は細い稜線で灌木が立ちはだかり、本体のペースが落ちる。トップが着いてから本体が着くまで30分弱かかってしまった。山頂は背丈より低いくらいの灌木で、天気が良ければ展望があるのだろうが今回は真っ白。トップが寒さで震えていたのでタルミは短くして降りる。1年会は急斜面の下りで笹を踏んで滑って大変そうだった。
奥粟沢山、寒かった
廃道分岐に戻ってテントを立ててサイトをしている間に、今田、嶋中、sLの3人で水場の偵察に行く。西の沢に降り始めて1分で沢筋に出て水が流れ始める。これは今降っている雨だろうということで、さらに沢を下りていき10分ほどで雪渓が出てくる。水量もそこそこ出ており、これなら晴れでも汲めるだろうと判断して戻った。
夕飯はサーモンクリームシチュー。12人でコッヘルが特大大・大中なのに、6人分ずつ作ってしまい、大中の方はあふれそうになっていた。幕内さんからイワシ?の甘露煮を、曽根田さんからなめ茸をいただき、ぺろっと平らげた。今回はみんなお腹が空いていたらしい。宴会でも、肉、つまみ、餡蜜、お菓子、飲み物と大量の差し入れが出たが、ちょうど良く消費された。中尾がチキンラーメンを差し入れにしたり、重城が炙りの技術を披露したり、みんな楽しんでくれたようで何より。
6/16(日)雨時々曇り
▲1 4:35〜(タルミ1回)〜6:17 赤沢山 〜(タルミ1回)〜7:06 1180p 〜(タルミ1回)〜8:55藪抜け9:07 〜9:15 土合駅
夜中は雨足が強くなっており、朝サイト中も降り続けていた。サイト自体は、1年会の手際も良く早く終わる。サイト中に雨は止んでいた。濡れた靴下やゴアマが不快だったが、我慢するしかないので粛々と撤収を進めて出発。中村はゴアマを外に放置していたらしく、不快レベルが上がっていた。
藪は稜線の右(西、北)が薄いらしく、今日はそちらを通過する。赤沢山も山頂は巻く。途中ガスが取れて、雲海が見えることがあり、全くの展望なしにならなくて良かったとホッとした。ところが、2p目からまた雨が降り出す。結局雨が止んだのは二日目の最初だけだった。赤沢山から1180pにかけても稜線の右を通過する。やはり薄い。RFポイントも昨日通ったこともあってか問題なく進む。
1180pからの下りが今回の最難関だった。トップのRFは問題ないのだが、本体誘導が岩を避けるのに苦労していた印象を受けた。ただ、本体誘導の頑張りもあって事故になるような滑落や落石もなく降りることができた。930mくらいで最後のタルミ。方針会議で820mで角度を変えて行きのルートで降りるとなったはずだった。ところが本体が820m地点に着いてもトップが止まらない。どうやら「行きのルートで降りる」ことがちゃんと共有できてなかったらしい。報告だけでも欲しかったが、やってしまったのは仕方ないのでトップには上がってきてもらい、改めて行きのルートで降りる。10人以上の藪抜け写真を撮るのに時間がかかってしまったが、なんか盛り上がっていたので良かったのだろう。見事に悪天を引いたsLは土下座で藪抜けした。
雨が降る中、土合の駅舎に逃げ込んで、着替えたりゴアマを絞ったりして9:33のバスとレンタカーに別れて水上へ向かう。ふれあい交流館で風呂に入り(570円)、あしまえんで打ち上げ。変わらずの大盛り具合だった。
水上にて
晴れてる・・・
総評
清々しいまでの雨山行だった。またしても完遂ならず。少しだけ見れた雲海と水場偵察ができたことが救いだが、もう少し何とかならなかったのだろうか。1年会は今回の経験を糧に成長してほしい。取り付きの部分以外は簡単で踏み跡もあるにはあるので晴れていれば比較的楽で楽しい藪トレなのではないか。
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