2月4週 苗場山スキー

 我々TWVでは、2月初めにスキー合宿を行ってスキーの練習をし、そして山を実際にスキー板で登ります。
今回は、そんなスキー合宿後初のスキー山行ということで、中津川の深い深い渓谷にある、秋山郷から、苗場山に向かってアタックしました。

計画した概略ルート

:幕内 徹


参加者:4 H梅宮さん 3 F勝木 L幕内 2 W浦中1 E関野

2/26(
17:30東京=25:00小赤沢集落
晴れ

今回は1,2年会が電車で、3,4年会が車でアプローチとなった。
電車アプローチは16:19東京発22:06津南着が終電。
津南駅から小赤沢方面へはバスが出ているのだが、前日までに手配を予約しなければならない(面倒)ので、車を使うことにしたのである。

3,4年会はいつも通り本郷部室に集合するが、ここで黒瀬から連絡が入る。
どうやら九州旅行で開聞岳に登っている際に足首を捻挫したらしく、参加できなくなったとのこと。急遽装備引き継ぎのために黒瀬にも部室に来てもらった。

予備審時点では7人で行く予定だったのだが、これで5人に。悲しいが、お大事に。

勝木が少し遅れて到着し、荷物を詰め込んで17:30に部室を出発。途中、小缶を買い忘れた勝木のためにさかいやに寄った。
最初は大泉まで下道で行く気だったが、明らかに到着が遅くなっているのでやむなく首都高から乗る。その後塩沢石打ICで降りて十日町警察署へ登山計画書を提出。結局遅れて、23時に津南液到着。1,2年会を起こすのは悪いので、そのまま津南駅で寝ていてもらい、明日の早朝に迎えに行くことにする。

津南から小赤沢までの道は雪もなくスタッドレスタイヤで簡単に進めた。
24時に小赤沢着。夏であれば三合目駐車場まで車を進められるらしいので、車でどこまでいけるか偵察した。

結果は進んですぐに惨敗。チェーンをつけても歯が立たなかった。撤退。
車は小赤沢にある「苗場ドライブイン」(冬は営業していない?)に停める。
4台ほど停められそう。まあまあ広い。

25時就寝、7時出発とする。

2/27(
5:00起床、7:25小赤沢出発〜8:35夏道入口(990m)8:4510:05 1160m平場10:2511:25三合目11:3912:32 1440m(たるみ+テント立て+sub装作り)13:1014:03 1610m 14:1314:43 1700m台地(モス+シール外し)15;1016:10 1440mBC 
快晴→曇り

5:00起床。テントを張って寝たが寒すぎた。
フライを張るべき&空中戦すべきだった。
ほとんど眠れなかったと言っても差し支えない。

準備して津南駅で寝る1,2年会を迎えに行く。
1,2年会は津南駅で暖かく眠れていたようだった。
小赤沢に到着してからの準備でシール装着をしたが、まだまだ1年会の手際が良くない。
遅れて、出発は7:25に。

初めは舗装された道路をスキーブーツで登って行く。道路が凍結防止のために水を流しているのだが、不注意にもそこでコケてLが唇を切る。痛いし恥ずかしい。

途中から道路左脇の雪をスキー板で登ることにした。夏道入り口までは特に何もない。
途中、950mからのカーブをショートカットしたくらい。

道路の左脇を進む
道路が見えている














夏道入り口の990mからはスキー山行らしくなる。

ようやく冬山らしくなってきた?

ここ最近の気温が非常に高く、また晴れており、雪質が残雪期とほぼ同じだったことに驚いた。トップの浦中はルート通り沢の左岸側を進む。

途中9:10頃にに右岸へスノーブリッジを用いて渡渉したが、その先のルートが険しく9:25に少し先でまた左岸に戻った。

9:35で改めて右岸へ渡渉。今度はちょうどルート上あたりで、渡渉した先もうまく進めそうであった。先週末ほどに登った人たちのスキートレースもうっすらと残っていた。

渡渉箇所1130mから1160mほどの台地までは急斜面を渡る。勝木、梅宮さんがシールで、他はトラーゲンで挑んだが、結果はトラーゲン(ツボ)の惨敗。

急斜面。ツボ足で登るも雪が沈んで進まない。

残雪期に近い雪質なのでシールが効きづらく、逆にツボが沈まないと思ってツボを選んだが、歩いてみるとズボズボと沈んでしまう。
Lと関野は苦しむだけ苦しんだ後、先になんとか登れた浦中に助けてもらう。
ありがとうございます。

1160mで一息ついて、改めて出発。角度を切って平地をまっすぐ進む。
平らで広い三合目駐車場が見えて来た。小赤沢から三合目までの読みを90としていたが、予定外に時間がかかっている。理由としては、1年会が初スキー山行でシール登行の能力がまだ低い(ところどころで滑ってしまう)、また単純に1年会の歩くスピードが遅い、そして、予想以上に地図にない地形の起伏が多く思った以上にスピードが出ないことが考えられた。かなりの期間が開いた後の山行だったので、1年会はだいぶ体力が落ちている様子であった。

三合目駐車場
広い。

三合目から先は細い尾根の南側の沢を左岸側から進んだ。三合目を出てすぐの沢が少し急で怖かった。慎重にトラバースする。そこから先はなだらかであった。地形が変化に富んでおり進んでいて飽きない。

この方向に苗場山の台地が…

昼過ぎの12:321440m付近でたるむ。この時点で読みがかなり伸びており、苗場山に行くのはかなり絶望的であった。また、明日の天気が曇り、雨であったため、苗場山山頂でサイトをすることも厳しい。

少しでも1年会のスキー経験を積ませるために、ここをBCとしてsub装でLimitを切って進むことにした。

登り

sub装になってからは先ほどよりは順調になり、14:431700m台地に到着。

目の前に苗場山の台地が見えていた。いつの間にか雲に覆われて上部の視界はかなり悪そうになっていた。これ以上進んでも台地まで登れるということもないので、シールを外してBCまで滑走することにした。

滑走

勝木を浦中のトップ指導につけつつ、滑り出す。Sub装ということで、初めての山スキーではあったが1年会はさほど転んでいなかった。途中、思ったより北側を進みすぎて、急遽もう少し南側を進むようトップに指示を送る。

思い返せば、出発前にトップに方針を考えさせていなかった。Lとして反省である。
トップ、ごめんね。

南寄りに舵を切って少し進むと赤布を発見。程なくして BCへ。良かった。

南西斜面を滑り、BCを探す

明日も苗場方向へ進みたいが、行きの読みが伸びている+地形が起伏に富んでいる+雨が降りそう+ガスに巻かれると渡渉のRFが非常に困難になりそうであったので、明日は出発してすぐに小赤沢へ下山することに決定。

夕飯は酸辣湯。黒瀬考案のメニューで、辛味と酸味で食欲がそそられてぐんぐん食べられた。ただ、5人分で多量のサイトとなったので、食べ切るのに少し苦労した。

その後は水作りをし、ささやかな宴会。梅宮さんがまたまた差し入れを持ってきていて感激した。ありがとうございました。
明日は56半。おやすみなさい。

2/28()
5:00起床-5:32朝サイト=6:32出発〜7:20三合目7:309:43夏道入り口(990m)10:30小赤沢
曇り→雨

5:00に起床の掛け声が鳴り響く。前日は寝不足だったせいか熟睡でき、非常に気持ちいい朝を迎えられた。Lは少し寝ぼけていたため、朝サイトの参加が遅れる。結局5:32完成。
5人なのでもっと早くできたはず。反省。

朝サイトはホワイトシチュー餅。味が濃くなることを危惧したためにルーを入れる量を少なくしたら、鮭缶の味が前に出過ぎてしまった。
一人餅3だったがすんなり食べることができた。

6:00に撤収開始。1年会は素早く撤収できていて良い。
テントを畳んで体操、ビーコンチェックを済ませる。
ここからは本ザック滑走開始である。
 
本日の滑走開始

昨日はsub装で比較的よく滑れていたが、今日の本ザックではそうはいかなかった。
幸い雪がしまっており、転んでも沈まないため起き上がることは簡単そうであったが、それでも転ぶ回数が圧倒的に多い。頑張れ〜。

読みよりは少し伸びたが、1pで三合目へ到着。三合目直前の小沢が細く、うまくエッジを効かせてトラバースするのが1年会にはまだ難しい。
階段登行や起き上がりなどもまだまだ経験が浅く、手間取っていた。

三合目から渡渉点まではなだらかで滑りやすい。何も考えず滑っていたら、渡渉点よりも先に行きすぎてしまった(本ルートより少し北の、1150m等高線が西に尖っているところ)。トップは行きの際に後ろを見て帰るときの景色をきちんと見ておこう。

雪質が残雪に近いため、滑走面に雪がついてしまう。

































シールをつけて少し登り返し、行きで登ったところに赤布を発見する。
慎重に下っていって、無事昨日と同じスノーブリッジを渡渉する。
その後は主に左岸側をゆったりと滑っていく。
 
渡渉は大変

途中、小沢が多くあり、その度に登り返していて大変そうであった。
より左岸側からある程度高度を維持してトラバースするように進むと楽です。

最後に、1050mの沢に出てナチュラルパイプを楽しんだ。
梅宮さんはジャンプ台を狙っていた。
その後、夏道入り口(990m)に出たのでシーハイルした。喉がちょっと枯れた。

後は林道歩き。
凍っていて、スキーブーツで歩くとツルツル滑るので、途中からは林道右側の雪に上がってトレースを滑走した。登るときは細く感じたので下りで使うのはどうかとも思ったが、実際に滑ってみるとそこまで怖くなかった。

シーハイルをした後にスキーを履き直してしまったので、改めて850mあたりでシーハイルをした。歩いて小赤沢まで降りると、次第に小雨が降り始めてきたのであった。

ゴール付近

お疲れ様でした!

Lと勝木は秋山郷の観光協会を発見したのでしばらく休んでいた。暖房が効いていて良かった。

温泉は十日町駅から歩いてすぐにある道の駅の明石の湯。

キナーレ、という道の駅の総合施設内にある。

大人600円で風呂、休憩室共に充実。
豊富に漫画、ボードゲームがあり、さらには仮眠室まであった。

打ち上げは十日町駅近のカレー屋番紅花(ばんこうか)、辛さに上限がないらしく、中辛で市販のカレーの辛口レベルらしい。ご飯大盛り+100円。

美味しかった〜。また行きたい!

その後、1,2年会は十日町駅から電車で、3,4年会は何を思ったのか下道で本郷部室へ旅立つのであった。


総評
百名山が一座、苗場山に登れなかった。原因としては、ワンゲルでの過去記録が無かった(読みが妥当で無かった)、隊のスピードが遅かったことの2点が挙げられる。
また、隊全体の準備時間などはLの能力次第で早められるので、三月合宿に向けて色々改善していきたい。

この時期にしては珍しく、雪質が残雪期のようになっていたので、比較的滑りやすかったように思う。完遂できなかったのは残念であるが、山スキーの錬成としては意義のあるいい参考になった。


個評
関野 初山スキーお疲れ様でした。初めてにしては滑走がうまかったと思います。ただ、登るスピードがもう少し早くなるといいと思うので、トレに励んでください。チートシートと流れ留めはもう買ったよね?

浦中 スキートップお疲れ様でした。Lと一緒に方針を決めていきましょう。1年会の通りやすいルートをもっと意識できるとgood。また、登るときは下りの景色を見ておくと良いです。

勝木 浦中の指導ありがとう。RF1年会の見守りについてに少し連携不足があったので申し訳ない。小缶は事前に買おうね。

梅宮さん 参加ありがとうございました。今シーズン初の冬山だったのに完遂できず申し訳ないです。

L  
アプローチについて、読みが甘く遅れてしまった。もっと早くしていれば1日目にさらに先に行けていたと思う。
隊の運営面について、まずはトップとLとの関係性をもっと伝えるべきだった。そこか不足していたので、度々ギクシャクしていたように思われる。それに伴って方針がブレることが多々あったので、Lとしてもっとどっしりとすべきだと思った。
また、隊全体の準備時間をもっと急かすべきだった。
これらの点を三月合宿までに改善します。

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