藪企画 白巻(白毛門~巻機山)

藪企画 白巻
企画:中津
【参加者】
3年 CL*村田、*八嶋 2年 H飯沼(2)sEsW田嶋(2)sL*中津、sF西山(5) 1年 EW曽根田(0)F松峯(0)
()内は今山行前のトップ日数、*は藪sL/L権者

「去年の夏合宿上越西部隊で行けなかった大烏帽子山~巻機山間を行ってみたい」+「藪Lが欲しい」というsLのなんとも自己中心的な考えで立てた企画です。その割には参加者も意外と集まり、天気も最高で、爽快な藪漕ぎが楽しめました。
あれ?1人多い?


8/30()東京=土合駅or TWV小屋=土合駅 雨時々曇り
本審の時(8/26)に浄水器を用意していないことに気付く。夏合宿大雪隊参加者から渡してもらったが、予定していた3セットが集まらず、2セットだけしか確保できなかった。まあ、なんとかなるだろう。影響を心配していた台風10号は東北に上陸し、31日には日本海に抜けるとの予報で、天気予報も31日に風が強いこと以外は問題なさそうだった。13:30頃に出発連絡を入れる。小屋祭後、小屋に残って白巻に備えていた四人(村田、八嶋、中津、松峯)は小屋にまだ居座ると言う根岸に別れを告げ、昼過ぎに出発する。根岸は下山予定日に藪抜けの瞬間を牛ヶ岳分岐で迎い入れてくれるらしい。本気ならば、なんて優しいやつだ。終電が早いので18:18に土合着。いつもと方向が逆なので、地下から階段を上る必要はない。東京からアプローチをする四人を待つ。暇だ。村田さんが熊鈴、八嶋さんがベニヤを忘れたとの報告を受けたが全く問題ないと判断する。21:00頃に残りの四人が着く。さすがに飯沼、田嶋、西山がそろうと賑やかだ。西山が風邪ぎみらしいがそこまで問題なさそう。明日は5:00出発として22:00過ぎには皆就寝。


8/31()土合駅~白毛門~朝日岳~大烏帽子山~檜倉山▲1 快晴→一時ガス強風→晴れ
土合駅5:04~5:14駐車場~5:51たるみ6:02~6:54たるみ7:06~7:38松の木沢の頭7:49~8:32白毛門8:44~9:34笠ヶ岳9:45~10:49朝日岳1109~11:26JP(藪入り)11:38~12:23 1765m付近(ナルミズ源頭のコル手前)12:35~12:41[コル手前で田嶋のスマホ探し]12:50~13:12大烏帽子山~13:31 1740m草原13:46~14:36 1616コル14:48~3:40 1640m付近15:55~17:00 1710m付近17:10~17:44檜倉山のテン場

朝起きると天気は最高だった。藪入りへの期待が高まる。最初の道区間は一年会の二人に交替でやらす。二人ともいいペース。途中雲一つかかってない谷川岳が見える。良い。なぜか犬を連れて下山する人たちとすれ違う。松の木沢ノ頭の手前の鎖場も問題なく通る。松の木沢の頭ではたるむ気はなかったが、あまりに景色が良くてたるむ。
松の木沢ノ頭から見た谷川岳
しかし、白毛門についたあたりから雲がかかってくる。笠ヶ岳に着くと完全にガスで風が強くなる。寒い。しかしその後天気は尻上がりに回復していった。途中笠ヶ岳の先のコルで下界や巻機山が見えると前の一二年会が突然止まる。勝手に止まるな。朝日岳ではおおむね晴れで池塘や草原も見えて気持ち良い。長めにたるみ、藪入り前の道区間最後のピークということで集合写真を撮る。そしてJPで藪装をつけて待ちに待った藪入り。ここからはsLを除く一二年会5人でトップ、中継、本体誘導を回していく。一年会は初トップ。初めはナルミズ沢からの帰り道ということもあり踏み跡もところどころあって薄く、笹薮をサクサク進む。さらにこの頃には完全に晴れて尾根が明瞭に見えていたので安心して進んでいけた。1757mあたりは露岩が多く、尾根が細い。1765m付近でのたるみでナルミズ沢源頭がよく見える。綺麗だ。そのたるみの出発直後、ナルミズ沢源頭のコル手前で田嶋がポケットに入れていたスマホを落としたことに気付く。幸いビニール袋に入っていたので、八嶋さんが意外とすぐ見つけた。良かった。
大烏帽子山
大烏帽子山の登りは右側の草原をつないで楽に進む。大烏帽子山には固定されてない小さい標識があった。山頂ではたるまず、1740m草原を目指す。大烏帽子山の北はシャクナゲが多くトップが苦戦するも、すぐに尾根右の草原に出る。風も吹いていて気持ちいい。草原でたるんで写真も撮る。草原の先はシャクナゲと笹が混じって漕ぎにくくなっていく。やっと藪っぽくなってきた。1616コルから先の檜倉山への登りは濃く、背丈ほどの笹藪やシャクナゲでトップが苦戦する。特に松峯は薄そうなルートを見つけるのも濃い藪を漕ぐのも苦手らしく、どんどん遅れていく。バテてるわけではないようなので、本体誘導にしてそのまま進む。読みよりも時間がかかり、気付いたら日の入りの時間が近づいていた。やばい。結局檜倉山に着くまでほぼ濃いままで、日の入りぎりぎりに檜倉山に到着する。過去の記録やネットの記録通り、なぜか地面がむき出しになっていて、テントが23張は張れるサイト適地があった。また、かなり大きな池塘があって、深さもそれなりにあり、意外と汲みやすそう。
檜倉山のテン場 登山道がついていたときの名残なのか?
着いてすぐに、テントを立てて、若テンでサイト、爺テンの人で水汲み開始。水は思ったよりも汚くない。しかし、日も落ちて外は寒く、水汲み組はとてもつらい。そんな中サイト中の若テンは楽しく話しながらやっている。田嶋の「テントの中は暖かい」という発言にはさすがにイラついた。19:45頃やっと水汲み完了。すぐに食事。メニューはクリームシチュー。牛乳入りということでいつもよりクリーミーな気がする。行動が長く、サイトも遅かったので46にする。少しだけ宴会をして、21:20頃就寝。


9/1()1~柄沢山~1809p1809p北コル▲2 快晴
6:03檜倉山のテン場~6:55 1650m付近7:06~8:02檜倉乗越8:14~9:05 1670m付近草原9:18~(sLの眼鏡探し2回で合計10分ロス)~10:16尾根右の1780m付近10:30~11:03柄沢山11:20~11:44南コル~11:47 1809p~11:57北コル

4:30起床。5:00食事。メニューはわさび茶漬け。α米のメニューは当たりのことが多いが、今回も例外ではなかった。天気は快晴。最高の朝。
檜倉山の池塘 早くも秋の気配が感じられる
朝からガスは少しもかかっておらず、尾根が明瞭に見える。昨日の檜倉の登りよりは全然薄く、笹をつないで速くす進める。
檜倉乗越と柄沢山が見える
檜倉乗越手前の1630m、1600mあたりで二重山稜がある。檜倉乗越直前から右巻きで草地や岩場をつないで楽に進んでいく。しかし、檜倉乗越を少し過ぎたあたりで右にトラバースして岩場を進んだが、危険なところもあったため、尾根上を行くべきところもあった。1670mあたりの草原を超えると、尾根上がシャクナゲだらけとなっていき、sLのメガネが木に引っかかって落ちて隊を止めてしまう。そこでメガネバンド紛失。そのピッチ中にもう一度メガネを落とす。申し訳ない。そのあとはさすがにメガネを外して進む。このときラッセルを始めたが、右の草地が進みやすそうなので、すぐにラッセルを中止して、右に巻く。次のたるみでsLはメガネバンドを急遽作成。その後草地をつないで尾根に乗り、意外とあっさりと柄沢山に着く。朝日岳が遠くに見える。その後は群馬県側のただただ漕ぎやすい笹薮を漕ぎ、すぐに1809p北コルに着く。北コルには池塘が二つあって、南コルの池塘よりも若干水量が多い気がするが、正直どちらで水汲みしても変わらないし、どちらもサイト適地であろう。南コルから1809pにかけてと、北コルから先はいずれも草原。
1809p北コル▲2
サイトは14:00からと決め、着いて間もなく水汲みを開始するも、食事が出来てもまだ終わらない。一旦中断して食事。メニューはきのこ汁。おかわりがお玉2杯分もあって満足。サイト後もまた水汲み。宴会中まで水汲みは続いた。宴会ではsL以外の男が男子校出身ということで、男子校トークとなったが、一番男子校みが深いのは田嶋ということになった。西山は飯沼の持ってきた高級なウイスキーを嗅いだだけで幸せそうに酔っていた。宴会後、みんなで外に出て星を見る。曽根田が星座の解説をしていたようだがsLにはよく分からなかった。明日は35として、20:30頃就寝。


9/2()2~米子頭山~巻機山~TWV小屋 ガス→晴れ
5:03 1809p北コル~5:20北の1809p~6:10米子頭山直前のピーク~6:25[曽根田のケータイ探し]6:43~6:52米子頭山7:26~8:14 1646コル~8:24 1660m付近8:36~9:37 1830m付近9:48~10:57牛ヶ岳分岐(藪抜け)[飯沼の指に木の針が刺さり自己処置]11:10~11:13巻機山山頂~11:20聖地11:46~11:58巻機山避難小屋~12:06ニセ巻(九合目)~12:15八合目~12:33七合目~12:54六合目13:09~13:32五合目~13:48四合目~14:18巻機山登山口~13:24TWV小屋

3:30起床。4:05食事。メニューはカルボナーラスパゲッティ。スパゲッティが規定量より多く、たくさん食べれて満足。朝は晴れていたがすぐにガスとなる。
米子頭山まではガスガス
米子頭山手前のピーク直前までは、濃く見えるところもあるが笹をつないでサクサク漕げる。それ以降はシャクナゲが増え、遅くなる。途中曽根田がケータイをポケットから落とし、みんなで探すが、結局見つからなかった。申し訳ない。米子頭山に着くと少し光が差し、晴れ始める。藪中最後のピークということで写真を撮る。米子頭山の下りは、シャクナゲとハイマツで濃く、進みが遅い。しばらくして右の笹藪へと出て、またスピードをあげるが、このあたりから、田嶋が変なところに突っ込んだりして遅れだす。1646コル先のたるみで根岸らしき人影がニセ巻の稜線を登っていたのが見えたが、はっきりとは見えない。
晴れてきた
その後の登りで、トップの田嶋と松峯が遅れ出したので、そのピッチは本隊に下げる。1928pは右に巻いて、草原に出るまで濃い笹薮をしばらくラッセルすることにする。やがて踏み跡と草原を発見し、その後はほとんど楽して進めた。
1928pを右から巻く 巻機山は目の前
牛ヶ岳分岐直前から木の階段が現れ、藪抜けへの期待が高まる。ようやく牛ヶ岳分岐に着くと、約束通り根岸が待ち構えていた。2時間も待ったらしい。さすがだ。藪抜けの写真も撮ってくれた。ここの藪抜けで荒ぶった飯沼の指に、木道の木の針が刺さる。痛そう。処置が終わったら聖地に移動して長だるみ。写真撮影。根岸もちゃっかり混じる。その後はただただ下って無理矢理2ピッチで下山。一二年会は文句たらたらだった。その日中のバスに間に合わなかったので全員その日は小屋に泊まる。翌日湯沢で温泉に入り、水上の芦間園で打ち上げして解散。


まとめ
上越国境は雷が多く発生する稜線でかなり心配だったが、運よく晴れが続いてくれた。RFは皆無だが、笹、シャクナゲ、草原、池塘など変化に富んだ藪漕ぎを体験できるので、秋企画にちょうど良い藪であろう。

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