残雪 白毛門~(巻機山)

残雪 白毛門~(巻機山)
記 宮崎
                           
面子 4CL成田、松尾、3坂田、水野、sL宮崎、2FW陳、EH村瀬
期間 2013年4/12~13

残雪を利用して白毛門から巻機山を目指そうと思ったが天候、体調に恵まれずJPから清水峠~謙信尾根~清水へのER下山。
 
白毛門を登る
 
 




4/11()土合21:00頃雪、23:00には止んで星も見える

東京=土合▲0

出発前にエキボや四五天ポールのリーチでごたごたする。何とか全部そろえて宮崎と村瀬は鈍行で土合へ。ほかの五人は坂田家の車で23:30発のアプローチ。車の出発直前になってEの伝達ミスにより松尾さんの赤布がリーチされてないことに気付いたが宮崎が多めに赤布を持ってきたため何とかなった。さっさと入山連絡をしたい宮崎は水野に立峻のエフチェをさせるが報告のメールが来ない。結局2:00頃車組が土合に到着した後エフチェの報告を受けた。到着が遅くなるのは分かりきっているのだからさっさとやってほしい。出発時間を遅らせたくはなかったのですぐに緊急連絡先の伊藤さんに電話する。伊藤さんをたたき起こしてしまったようで申し訳なかった。また立峻は予想天図と一週間分の天図、成田さんはベニヤ、水野は時計を忘れていた。


 4/12()快晴~11:00頃曇り~12:00頃雪~14:00には吹雪
0 5:156:07 1000m 6:177:05 1250m付近7:157:25 アイゼン着脱7:358:20 1600m付近8:309:30白毛門9:4510:40笠が岳10:5311:45 1934ピョコ先 12:0013:05 朝日岳▲1

 朝起きると快晴だった。今日は晴れてよかった。土合から見える白毛門がかっこいい。はじめのピッチで1000m地点まで行く。トップは結構いいペースだがバテないか少し不安だ。1250mを少し過ぎたところで滑りやすくなってきたのでアイゼンを装着。正月山行のように松尾さんのアイゼンが壊れるが慣れたもので5分ほどで直していた。松木沢の頭からは岩場があったり雪面にクラックが入っていたり雪崩跡があったりで偵察を出しながら緊張して進む。白毛門直下では西側の藪が出ているところを通った。直下のところでだいぶ時間がかかったが白毛門に無事到着。上越の山々が一望でき、大満足。このまま下山しても良いような気もしたがここまで来たので先に進む。湿雪ですぐアイゼンにくっついて下駄になってしまい歩きにくい。さらに笠が岳の登りが結構急で結構疲れた。笠が岳の上部は雪が残っておらず夏道が出ていたがトップは夏道を無視して藪に突っ込んでいった。坂田が右股関節を痛めてペースがあまり上がらないらしい。とりあえず本人は大丈夫みたいなことを言っていたので笠が岳で荷物は抜かなかった。谷川岳の方向から雲が迫ってきていてこれからの天気はいまいちそう。進行方向の視界、天気は問題ないので先に進む。サイト予定地の大烏帽子山が望めるが遠い。笠が岳から先は夏道や藪もところどころ出ていたがトップの2年二人は藪と雪の間の踏み抜きに苦労していた。笠が岳から朝日岳の間もところどころ雪庇が出ていたが村瀬は雪庇のほうに行って怖い。水野は1934P先でこけて5mほど滑落していた。タルミで坂田から右股関節が悪化しているといわれたので水を抜いて水野に持ってもらう。また松尾さんは寝不足のためか体調が悪いらしい。この頃から雪が降り始めてきたが稜線ははっきり見えて視界は問題ない。朝日岳手前の登りで坂田が足を手で持ち上げながら歩いているのを見て朝日岳サイトにする。坂田は登りのとき右足が上がらないらしい。テント設営などしていると天候が悪化していき14:00頃には吹雪となった。風がうるさくテント同士の連絡が取りづらい。成田さん曰く今シーズンもっとも過酷な環境のサイトであるとのこと。特にトイレの大をしようとすると手と尻が凍傷になるほど冷たく、しかも湿雪の吹雪のせいで下した下着やズボンがぐしゃぐしゃになってしまう。さらにトイレの穴はすでに吹雪のため埋まっており垂れ流しとなっていた。村瀬のカビポリで腹を下した松尾さんは何回もこの過酷なトイレに行かなければいけなくなり大層お怒りであった。明日の方針を基本的にER1’(清水峠~冬路の頭~謙信尾根~清水)で下山し、もし天気が晴れて坂田の足が治っていたら柄沢山先の1840P(2012年の幻湿原でサイトしたところ)まで行ってサイトすることに決める。ジジ天はお疲れ気味であり宴会もせずにすぐ就寝。このとき若天はハイテンションにジブリの曲を歌っていたようだ。この夜若天では21:00ごろ立峻が寝ぼけて起床コールをし、皆が誰一人気づかずにそれに合わせてサイトの準備(コッフェルに水を入れて火までつけたそうだ)をするという珍事があったらしい。

 
4/13()9:00頃まで強風+ガス~10:00頃から快晴無風
1 9:17(JP 9:48)10:12タルミ10:2311:25清水峠11:55(冬路の頭12:20)12:52 1380地点13:0514:20渡渉点14:45~タルミ2回~17:15雲天

 朝起きると相変わらず風が強い。朝食のチャーシューラーメンを食べた後とりあえず日の出まで停滞して様子を見る。夜が明けても視界が悪いのでまた停滞。天気予報では9:00前から水上、上越どちらも晴れということだったので8:30にテント撤収開始とする。この方針にするまでだいぶグダグダしてしまったのでもっと早く決断すればよかった。もし8:30になってもガスってたらどうしようと思ったが8:15ごろから時々晴れ間がのぞき、撤収して出発するくらいにガスが取れたので結果的にはちょうどよかった。9:00出発予定だったが風が強く片付けに手間取ったり、立峻のアイゼンが壊れたりして少し遅くなってしまった。成田さん、松尾さんが体調不良を訴え、坂田の足もまだ痛いそうであり、縦走するには時間の余裕もないのでER1’下山に決める。この先ナイフリッヂがあるという情報もあるがとりあえず先に行って判断することにする。昨日の雪によって脛あたりのラッセル。本ルートの1757Pまでの稜線が昨日の雪のためかナイフリッヂになっているのがJPから見えた。JPからは水野と松尾さんがトップで進む。ナイフリッヂっぽいものもあったが新雪によりアイゼンなしだったが全く問題なかった。JP~清水峠で抜かされた単独行の人は今朝の3:00ごろから土合を出て歩いているらしい。強い。この人のトレースもあるので二年会トップにする。立峻は靴擦れができているらしくペースも遅い。あまり地図を読む余裕も無さそうで1580Pのピンのところで場所を聞いたが分かって無さそうだった。清水峠で写真を撮ったりロングタルミを切る。快晴で本ルートの稜線や谷川岳が臨めて気分がいい。松尾さんは酒の飲めない宮崎のために持ってきたカルピスを差し入れてくれた。ありがとうございます。おいしかったです。冬路の頭への登り返しは湿雪のラッセルできつい。冬路の頭からの下りは残雪に藪が出ていて藪漕ぎ気分。藪はかなり弱かったので歩きやすく気持ちがよかった。謙信尾根は雪に覆われていて歩きやすく眺めもよくて残雪山行の楽しさを満喫できた。渡渉地点で渡渉場所の偵察や渡渉、そのあとの休憩などで25分ほど使ってしまった。浅そうなところを通ったこともあるが渡った感じ深いところで膝下くらいだった。
 
 
謙信尾根を下ったところにある渡渉地点
 
あとは長い林道歩き。基本的に沢床を進むが林道へ上り損ねてしまい、無理やり林道まで直登する羽目になってしまった。このときはじめ2年をトップに出していたが頑張れば登れそうなところなのに登れずに引き返している。これをもどかしく思ったLがトップに出て直登するという愚行をおかした挙句、あとから登ってきた2年に対して怒ってしまった。立峻、理不尽に怒ってしまいごめんなさい。結構イモってようやくついた林道だが雪が斜めについていてトラバースのようになっていて歩きにくい。だいぶ疲れて雲天に着いたのは17:00過ぎ。タクシーを使っても鈍行の終電には間に合いそうもないのでこの日はTWV小屋に泊まりバスの始発で六日町に行くことにする。雲天の女将から差し入れの缶ビール24本もいただいた。ありがとうございます。14日朝は5,6半の予定だったが予想通り寝坊して朝食は作らずバスの始発に間に合わせる。車組と沼田で落ち合い打ち上げは山彦のワンゲル盛だった。

 
まとめ
行動中は天気も良く、眺めも良く残雪山行が楽しめた。一方でサイト中は天気が荒れ春山の厳しさも味わい良い経験になったのではと思う。自分が最も行きたかったJP~巻機山には行けなかったがER下山したとはいえ大きな達成感が得られた。個人的には雪山が歩け、10分ほどだったが藪漕ぎもでき、渡渉で5秒ほどの沢気分も味わえ、なんて良い企画だったんだろう思う次第である

0 件のコメント:

コメントを投稿