沢L養成 鳥屋待沢


2012 年度山行 No.52 L 養成 鳥屋待沢

 面子: 3桑原 2N坂田 被鈴木 松岸 L三宅 1初大橋 被廣長 初村瀬
使用遡行図:『東京起点の沢登りルート 120
記:三宅
この時期行かなきゃいつ行くんだ!?ということでチョイス。

11/17()雨 
本厚木 21:40=22:15 煤ケ谷

  土砂降りの雨だ。沢でこんなアプローチは初めてかも知れない。明日の水量が気になるところではあるが、天気 予報は快晴であるし、現地に行かないと分からないので出発することにした。冬色のイルミネーションに彩られた 本厚木駅に集合し、アウェイ感いっぱい。時間になっても現れない坂田は今日もトイレで粘っているらしい。煤ヶ 谷は本厚木からバスで 30 分ちょっとという好アクセスな上、willcom でも電波が入る優秀な末端だ。バス停からほ ど近い所で下界訓練を行い、23:00 頃就寝。松岸は衝撃のネットサーフィン体験を暴露し、坂田は何やら妖精につい て語っていた気がする。

11/18() 快晴
 6:00 煤ケ谷〜6:15 出合(デポ/沢装装着)6:38〜7:30 小滝 3m2m+石積み堰堤上〜8:25F1(7m 斜瀑)上〜 8:39F2(2 段 8m)上〜9:40 F3(12m 大滝)上(タルミ)9:53〜10:45F2 上〜10:59F1 上〜11:29F1 下〜12:45 小滝 3m2m 下〜13:10 出合 13:50〜14:07 煤ケ谷

  標高が低いせいだろうか、やはり朝の気温は高めである。出合まで林道を歩いて、デポを作成し沢装を着ける。 冬山を控える 1 年会には、もう少し素早くデポを作って欲しいところだ。出合は au/softbank で繋がるので次回から 末端としていいだろう。村瀬が 120 を肩ではなく首にかけているのをトップが指摘出来ていなかった。古い遡行図 には入渓点まで右岸を歩くとあるが、やはり左岸の方がしっかりしていて良くみえる。昨晩の雨でじめついた落ち 葉を踏むと、にわかに勇み立つ蟲たちの気配が何となく感じられて気持ちが悪い。枝沢を渡ったところから左に降 りて入渓した。
  やや長いゴーロを歩いて現れたのは 3m+2m 小滝+石積み堰堤。ここで Limit 敗退()。小さなゴルジュと深い釜を 形成していて意外な渓相だ。小滝は目を凝らせば 2 段に見えなくもないといった感じである。手前から伸びる右岸 の巻き道はフリーで通すことも可能かもしれないと後で松岸が言っていたが、初心者は胸下までザブザブ浸りなが ら水流左を TR(廣長)。大橋の「ちょっと涼しいですね」という男前発言が面白い。堰堤は左巻きを同じザイルで手 がかり。この辺りの工作には少し慣れきただろうか。続く 3x4m は右巻きの途中にスリング手がかり(鈴木)を出した。
  幅の広い沢に朝日がさしこみ、なかなか綺麗なゴーロ帯だ。ずいぶんと歩いてようやく見えた F1 は、面白い形を していてどこからでも容易に登れる。水流左を TR(鈴木)。ザイルダウンの仕方が独特な上、あんまり成功しないの で正す。支点は廣長が工作したが、ビナの環とエイトノットが泣くほど固く、桑原さんにお願いして解いてもらっ た。すぐ上に F2 があって、左の巻きを TR(廣長)。確保が必要という滝ではないので、手がかりくらいでも良かった だろう。
  くねくねと込み入ったゴルジュにかかる F3 は、神秘的な美しさを湛えていた。黒岩をまっすぐに落ちる流水が潔 く、直登意欲がいやでも湧いてしまうが、つるつるの表面には取り付ける気すらしない。ここは左巻き一択だろう。 腐葉土のルンゼを上がる。途中ビニールテープが巻かれた木から分かりやすいトラバースの道が伸びていて、特別 に危険な箇所ではない。TR(鈴木)fix(廣長)。高巻きの工作は一般的に難しいので、教えながらの作業。最後は沢 床までザイル手がかりでおろす。少し時間がかかってしまった。タルミ。もしかしたらこの上まで行けるかも知れ ないが、いったんゴルジュに入ると下降の読みがつきにくいことなどを考慮し、ここから下降することにする。
  タルんでいると急に冷え込んできた。この日東京では木枯らし 1 号が記録されたらしい。今シーズンの沢もこの 下降で終わりかとしみじみ思う。来週からは待ちに待った冬山だ。
  F3 の下降は右岸を懸垂(鈴木)。大橋のキジ場がかなり際どかったが、幸い誰も踏まなかった(と信じよう)。可動 チェックは巻いて降りた坂田の力を借りてなんとか成功。村瀬の懸垂の遅さが気になったが、久しぶりで慎重に なっていたようだ。F2 は登りと同じルートを手がかり(廣長)F1 で鈴木が懸垂しようとした左岸は出来なくもない が、右岸には初心者がセットしやすい場所があって、かつ降り場所に釜が無いのでその方がいいだろう。廣長はリ カバーした後何もしていなかったが、「鈴木の番」とかではないのでちゃんと工作に参加するべきである。このと きの初心者の待ち位置が落ち口に 近すぎたので、トップに注意させた。3x4m では登りと同じルートで再びスリン グ手がかり(鈴木)をだした。石積み堰堤と 3m2m 小滝は、右岸の木からまとめて懸垂(廣長)。廣長の懸垂はだいぶ安定してきたようだ。
  ここからは来た道を戻り、工作の必要もなく出合まで歩く。予想よりだいぶ早くついてしまった。出合で沢装を 解除し、互いにヒルチェックしながらデポを回収。出てきたヒルと戯れる桑原さんから、今日一番の笑顔がはじけ る。煤ケ谷から 20 分歩いたセブンイレブンでおやつを食べ、本厚木の松屋で打ち上げをして解散。しかし廣長はよ く食うなあ。

まとめ
  渓相が美しくもっと評価されていい沢。アプローチも非常に手軽である。養成としては、終盤にもう少し深くま で行くことを目指す方がいいだろう。ともあれ Max が深いため、ワンゲルにおける完遂は日の長い真夏に行くか(行 きたくはない)、沢中泊するか(したくはない)、でないと望めないだろう。

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