甲斐駒・仙丈(敗退)

藪トレ期間が終わり、7月になった。藪トレの反動でゆるふわな山行を渇望していた。
東京から近くて、緩くて、名が知られている山はどこだろう?
……甲斐駒ヶ岳と仙丈ヶ岳をピストンすれば緩いじゃん!
というわけで甲斐駒ヶ岳と仙丈ヶ岳を北沢峠からピストン×2することにした。
ただ、企画段階では知らなかった。この企画がただの精神トレ化することを……

ガスの中を登る(写真:西山さん)


参加者:3高橋 3FH田嶋 3EW西山 2L佐久間 1(初)金村 1黒瀬 1橋口

記:佐久間



6/30(金) 天気:曇り
甲府22時集合と連絡していたが、西山さんが遅刻すると言うことで18時に22時30分に変更した。すると、西山さんからのラインが届いた。「23時30分にしかつかない。」それ以外の参加者は22時30分までに集合した。というよりも、黒瀬、橋口はもう駅カンの準備を終わらせていた。
装備を確認すると、高橋さんと金村がF表訂正を知らなかったためにそれぞれペンネ200g、100gを忘れていた。甲府駅から歩いて10分の場所にあるセブンでスパゲッティを買う。(あとでもっと近い場所にセブンがあったのだが、googleではなぜか検索にでてこなかった)
西山さんが到着し、ヤマテンで明日の天気予報を見せてもらう。朝9時頃に大雨で午前中雷が鳴るらしい。結果、長衛小屋でテントを張り、停滞することを決定した。その後就寝。自分たちも含めて30人前後の登山者が駅カンしていた。暑苦しい夜だ。シュラフカバーにも入らずそのままの格好で寝ているメンバーもちらほら。

7/1(土) 天気:大雨のち曇り 強風
北沢峠7:26~7:33長衛小屋10:14~10:50仙水小屋~11:21仙水峠11:31~(地図読み2分、たるみ1回(10分)、強風による停滞2分)~13:20駒津峰13:30~13:57双児山~(たるみ12分)~15:11北沢峠~15:18長衛小屋

起きたら大雨だった。4:35発の広河原行きのバスに乗り、広河原へ。バスは3台来ており、全員着席制だった。バスの車内では車掌さんから「人徳があれば晴れますよ」(要約)とのアナウンス。耳が痛い。
約2時間後、広河原着。運賃は1950+100(荷物代)円。甲府よりも大雨で先行き不安の中、北沢峠行のバス(これまた全員着席制で2台来ていた)で30分揺られ、北沢峠に着いた。案の定大雨。しかし、幸か不幸か雷は鳴っていない。ちなみに、北沢峠までは550+200円。ここまででLの財布はだいぶ薄くなった。
長衛小屋まで急いで向かう。長衛小屋はザレている、広いテン場(一人500円)。急いでテントを設営し、雨が少し弱まる予報の10時まで停滞とする。その間、滝のような大雨がテントを打ち付ける。隣を流れる沢に小さな滝があるが、その滝の音が全く聞こえない。ただ、そのなかでも爺天は睡眠不足だったため睡眠をとった。
10時になるとかなり雨が弱まった。通常山行かつ限界下で停滞していても生産性がないのでピークを討つこととする。停滞の間に計算してみると甲斐駒ヶ岳の方がピッチ数が短いので、今日はsub装で甲斐駒を討ち、ORはカットするつもりだった。
長衛小屋を出て仙水峠に向かおうとしてすぐ、小さな沢が増水して渡渉のようになっていた。といっても深さ10センチもない。西山さんを先に通して行けるかどうか聞いてみると「行ける」という返事。なので、1年会を2年会以上で挟んで渡ることとした。その後も同じような地点が3カ所あった。登山道も水の流れ道になっており、滑りそうなので帰りは使えないだろう。大雨時は仙水峠経由は使用しない方が妥当。なお、田嶋さんは初めから傘をさして行動していた。登山道なのに何で傘を差して行動しているんですかね……
仙水小屋の先からは登山道が沢みたいになっているわけではなかったので、ふつうに登る。仙水峠あたりは雨が降っていて、少し風があったが、体がふらつくような強風ではなかった。なので、限界上にある駒津峰は討つこととする。ブログには掲載していないが6月1週のネコブの方が体感温度で20℃くらい違う。標高が500m以上違うのに。
仙水峠をでたあたりから橋口の歩みが遅くなり始める。西山さんが足を止めるなと叱咤激励する。
2700mくらいから限界上に突入した。雨は降っておらず、風は強いが、それでも体がふらつくような強風ではなかった。田嶋さんは傘を広げたまま行動していた。傘が閉じられなくなったらしい。そんな傘を持ってこないでください。
ガレ場に突入し、前に駒津峰らしいピークが見えた時、強風が吹いた。自分は行動ができたが、1年会と高橋さんは石(岩?)を掴んで耐えている。早く限界下に行こうとしても行動ができないみたいだ。なので、歩けている西山さんといつの間にか傘を閉じていた田嶋さんに前のピークが本当に駒津峰かどうか、そして、どこか風をしのげる場所がないか見てもらうと、前のピークは駒津峰であり、ハイマツに隠れられるという返事が返ってきた。少し強風が弱まり、体がふらつかない程度に落ち着いてから急いで登り、ハイマツに隠れる。3年会と方針会議をして、このままのペースで進むとリミットをオーバーすること、さらに強風であることの2点で撤退することとした。慌てて写真撮影をしてから双児山ルートで下る。ここは西山さんの情報通り、頂上の近くまでハイマツ帯が広がっており、風は防げた。
ガスの中の駒津峰。写真で見るとそこまでガスってない?(写真:西山さん)

降りている途中で西山さんが足を痛めた。肉離れみたいになったそうだ。といっても伸ばしながら歩けば問題ないと言うことなので歩いてもらう。ほとんどエアリア0.8倍で北沢峠に着き、すぐ長衛小屋へ移動。その頃には強風もなく、雨も降っていない。雲の切れ間から青空が広がっていた。長衛小屋からは小仙丈ヶ岳や仙丈ヶ岳がくっきりと見える。テントの中は水浸しで、海ができている状態だった。Lが持っていた500mLペットボトルの上部を切り、コップみたいにした道具で排出した。
いつの間にか20張り程度になっているテン場でサイトして(石狩鍋)、宴会して、19時30分に就寝。天気も良く気持ち良く就寝したかと思いきや日が変わる前後に雷鳴がとどろいた。テントを張ったのが限界下で、尾根上でもなかったので小屋避難はしなかった。雨も酷く、その上強風でテントが飛ばされそうになった。自分たちの体重でテントを抑えていた。

7/2(日) 天気:曇り 強風
長衛小屋4:30~4:40北沢峠4:50~(たるみ1回(10分))~6:35藪沢大滝の頭6:43~(空身)~6:56六合目(2700m地点)6:58~(空身・雪渓と戯れる3分)~7:11藪沢大滝の頭7:18~8:16北沢峠~8:24長衛小屋10:30~11:05野呂川出合11:11~11:59広河原峠入口~12:03白鳳峠入口12:05~広河原12:13

3時起床。3時35分に朝食(CHP・北海道ドライブに写真があります)。4時10分に撤収開始。1年会+田嶋さんの若テンが遅い。テントをつぶすだけなのに。
昨日の1年会を交えた方針会議で1年会から仙丈ヶ岳を討ってほしい旨をきいていたため、今日は仙丈ヶ岳を討つ方針だ。sub装で北沢峠に出る。風が強い。トイレなどを済ませてから登り始める。
早く登っても帰りのバスがないので高橋さんと田嶋さんでゆっくり登ってもらった。田嶋さんはまたもや傘を持ちながら登っていた。隊員の口数が少ないので黒瀬に短歌を詠ませる。
「だしぬけにいつくふられてそのあまりなほみにしみるかぜのつめたさ」
これは30不可。(Lの独断と偏見により)
藪沢大滝の頭(5合目)にてdocomoの電波がとれたので「てんくら」で予報を調べた。風速(12時の予報が)22m/s。昨日のこともあり、撤退することとした。ただ、西山さんが「限界上に行ってみたい」と言いだし、金村と黒瀬はそれに同意したため、限界上すぐのところで引き返すことを条件に許可した。橋口と高橋さんは行きたくないそうなので、L権者の人数を踏まえて田嶋さんも含めデポし、西山さん、金村、黒瀬、Lで行くこととする。
岩場を10分歩き、6合目に到着した。そこまで強風は吹いておらず、小仙丈ヶ岳まで行けそうであったが自分の決めた約束なので写真を撮って引き返した。帰り、登山道を外れたところに雪渓が残っている場所があったので金村と黒瀬と西山さんは5メートルほど歩いた。
6合目。ガスがなければきれいなんだろうな……(写真:佐久間)

藪沢大滝の頭からは同じ道を下った。風はほとんどなかった。
その後、長衛小屋へ移動。バスの時間まで待つ。
うつらうつらしていると、10:20になっていた。バスの時間は11:15だから余裕だけど一応調べてみるか……ん?11:15発のバスは平日運転?土曜日曜は9:45発でその後13:30までない、だと……?
エアリアで時間を計算すると、190分かかるらしい。今から全速力で歩けば広河原13時のバスに間に合うだろう。怪我してもバスが来るからなんとかなるか。
我々は歩き始めた。いい天気だ。憎い。
エアリア0.8倍くらいで歩けばいいものを、0.5倍で歩いてしまったため、早く広河原に着いてしまった。間に合わないかも、とは何だったのか。
広河原からは乗り合いタクシーで甲府(一人2000円)。太宰治ゆかりの銭湯に行ってから甲府駅駅ビルのとんかつ「和幸」にて打ち上げ。2年会以上がご飯3杯程度おかわりする。味噌汁も3杯くらいおかわりする。そしていいタイミングで「びゅーやまなし」に乗車でき、18:55に新宿に出て、解散。

まとめ
ゆるふわ企画のはずが強風のおかげで精神トレ山行と化した。天気が良ければ良い山なのだろうし、初心者向けの山に見えた。新人錬成という点では少しゆるすぎたのかなと思う。秋企画とかで天気が良いときにまた行ってみたい。

ぼやき
どうして2年会11人いるのに今回の山行1人だけなのだろう……人徳?

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