雪訓 谷川岳


雪訓谷川岳FB
松尾
メンバー
OB1鈴木克 4蓜島 3成田 L松尾 2sE坂田, sF鈴木啓, sW松岸, 水野, sH三宅, 宮崎 1E大橋, F, W廣長, H村瀬
雪訓場所


12/14()東京=土合(東京は晴れ、水上は曇り)

 鈍行の終電(上野発17:31)に間に合う人(11)はその電車で、間に合わない人(3)は上越線の終電で水上まで行き、そこからタクシーで土合まで行ってもらうことにした。Eの大橋が本郷部室に置いているというテルモスが見つからないので、L個人のテルモスを持って行くことにした。冬の装備は特に多いので、共同装備関係はリーチBOXを作って中に入れておくこと。予想天気図では二つ玉低気圧が発生しており、中止にした先週よりも悪い印象を受けた(先週は各地の雪山で遭難が相次いだが、谷川岳は終始穏やかな天候だったようだ)。天神平の積雪量は先週65cmだったのが、130cm近くに増えている。
 土合には自分たちも含めて2パーティしかいなかったので、今週は人が少ないのかと思っていたら、車で次々と人がやってきてあっという間に飽和状態になった。立峻は初の雪山で興奮しているのか自ら雪の中に突っ込んで、早々と靴や上着を濡らしていた(注意した)。さらに雪上オカンまでしていた。さらに彼はポリタンを忘れたというので、ペットボトル等で代用することにした。廣長はお玉を忘れたらしい。

12/15()晴れ時々曇り

6:20土合6:40山麓駅-7:40山頂駅-(ワカン20)-8:35雪訓場所-8:50BC(テント設営)9:50-10:10雪訓場所~15:15雪訓終えて帰る-15:30BC   雪訓内容:アイピケ・ツボ足歩行(100)、滑落停止(60)、ビーコン(135)

早めに起きて山麓駅へ向かう。7時少し前に券売り場が開いた。一人往復2000円なのは2年前と変わらないが、心なしか荷物料金が増えており、一人500円取られた。積雪が多いのでスキー場の右端の尾根を行く。先行トレースが少なくて結構埋まるので、尾根への取り付きですぐにワカンをつけるが、1年がワカンをつけるのが遅い。基本的にスキー場に入らないように尾根の右末端を進んでいたが、鈴木克さんに歩きにくくて消耗すると指摘される。トップと後ろとでうまく連携が取れていなかった。雪訓場所に着く寸前の所で鈴木啓のワカンがはずれ、少し待たされる。
BCへ
 雪訓場所からBCに向かう。この時点でトレースのルートはぐにゃぐにゃしていたが、翌日には尾根上をまっすぐ進むトレースがついていた。途中張れそうな所があったのでトップに偵察させるが、結局BC予定地である夏道との分岐に張った。整地するときに三宅の提案でスクラムを組んで踏み固めたが、通常より早く終わった気がする。テントを立ててデポ品を入れ、テントを潰して雪訓場所に戻る。
雪訓は二隊に分けて行った。まずはアイピケ。鈴木克さんは一人滑落停止用の滑り台を作っていて楽しそうだった。耐風姿勢の後、ツボ足でのキックステップを教えた。一息入れて滑落停止(アイゼンなし)。昨年の八ヶ岳では雪が少なくて十分にできなかったが、今回は思う存分でき、1時間近く消費してしまう。休憩した後は全員でビーコン訓練を行う。1年生(ゾンデなし)2人と上級生2人(ゾンデあり)を1グループとしてザックを埋めて行う。ゾンデを使ったビーコン訓練は初めてだったが、こういう練習もした方がより実践的だと思った。しかし、ゾンデを使っている人がビーコンを見つけ出してしまうことが多く、1年がビーコンの使い方に慣れるためにはビーコンだけでの練習もやった方がいい。実際、1年は十字法がよく分かっていなかったので、丁寧に教えた。一年にスノスコを使わないときは雪面に突き刺せと何度も言ったが、なかなか身につかない。一度物を流さないと分からないのだろうか。
雪訓開始
 4時天もあるのでそれに間に合うくらいに引き上げる。夕飯はカレー。おいしかったです。水作りをして宴会。鈴木克さんが東南アジアで買った謎のドライフルーツを持ってきていた。宮崎が買ってきた群馬名物「焼き饅頭」は郷土愛が強い蓜島さんがおいしく焼いてくれた。21時前に就寝。例年だと1年生の撤収が遅いということで翌日の起床時間を30分早めたりしているようだが、自分たちの準備が遅いということを痛感してほしいので通常通り56半。夜雨が降っていたし、風も強い。

12/16()明け方雪で日中は曇り。ピークアタック時は強風、BCに着いたら穏やかだった。
7:00BC-7:20尻出し岩-7:50全員通過(別パーティが来て時間かかる)-8:10避難小屋-(ワカン20)-9:05限界付近で敗退-9:25避難小屋9:40-10:00尻出し岩-10:15BC(撤収、ワカン着脱)11:10-11:30雪訓場所-13:20雪訓場所出発-13:35山頂駅      雪訓内容:弱層テスト(30)、ビーコン(90)

5時半起床。テントの中にいると風切り音がすごい。雨は時間とともに雪に変わったようで、新たな積雪は10cmほど。ごはんの分配をあと10分、撤収をあと10分早め、トイレに行く時間を工夫すれば時間内に出発できた。結局7時出発。
2年トップで1年は上級生で挟む。尻出し岩前のベロにはテントが張ってあった。隊の人数が少なければここまでの色々な所で張れるだろう。尻出し岩に着く。巻きながら降りるのだが、その下降が少し危ない(誤って滑り落ちても下まで滑っていくことはない)。トップ情報では巻けるとのことなので、とりあえず2年に下ってもらう。トップは1年も普通に通せそうという意見だったが、坂田が「1年は難しいのでは」と言うので蓜島さんたちにも降りてもらい、様子を見てもらう。万全を期して1年は空身で降ろすことにした(ピッケルも出させる)。ザックを置いて先に下りてもらい、上級生に取りに戻ってもらう。別のパーティに先に下りてもらったりしたので、結局通過に30分かかった。
尻出し岩
 小屋から少し進んだ尾根の取り付きでトップが埋まって苦労していたのでワカンをつけることにする。立峻のスパッツが左右逆で、アイピケ歩行時に怖いので、この場で直させたがかなり時間がかかった。そもそも1年はワカンを履くのが遅かった。その間、別のパーティに先を越されてトレースがついたので、ワカンのありがたみを感じないまま通過した。大橋がゴーグルを曇らせたらしく、Lのゴーグルを貸した。ゴーグルケースに入れたら10分くらいで回復した。
 森林限界周辺に来るとさらに風が強い。強風条件が微妙。トレースつきで視界50m以上あるので少し進んでみたが強風はおさまる気配がなく、10歩ほど進んだところでいったん引き返すことにした。小屋まで行くと再度アタックするのは難しいが、限界下でも風が強いのでとりあえず小屋を目指してもらう。結局小屋に着いた所でアタックはあきらめて帰ることに決めた。よくあることだが、帰ると決めると日差しが出てくる。
BCに着いてテントを撤収した後、ワカンの着脱を再度練習する。2回ほどやって本ザックで雪訓場所に向かう。弱層テストを説明して実際にやらせた(30分)後、ビーコンだけを埋め、ゾンデを使わないいつものビーコン訓練をする。1年会2人と22人を組ませて4回ほどやったところで時間切れ。急いで準備して下る。それにしても谷川で雪訓している人のなんと多いことか。土合に戻って着替えた後、水上のラーメン屋で打ち上げ。

○まとめ
去年の雪訓に比べると、いろいろできて密度の濃い雪訓となった。初日はおだやかな雪山といった感じで楽しかったし、2日目の稜線上での強風もそれはそれでいい経験になっただろう。

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