秋企画 中央アルプス(安平路山、越百山)

2011年度山行No.30 秋企画 中央アルプスFB
                                                                                                                       記 松尾

面子:3佐藤 L配島 松崎 2桑原 末松(不参加)sL松尾 1坂田 W鈴木 E竹尾 松岸 F三宅 H宮崎
 



9/16 アプローチ 曇  

20:50新宿(高速バス)飯田(タクシー)22:10摺古木自然園休憩舎
 
 体調不良の末松さんとは千畳敷で合流することにする。東京は晴天。15:30新宿バスターミナル集合で16:00発飯田行き高速バスに乗る。sLは集合3分前に来たにもかかわらず、ほとんど皆集合していた。聞くと15分前に来ていたという。見送りに来てくれた伊藤に至っては缶詰だけ置いて去ったらしい。感心する間もなく坂田がいないことに気づく。遅れること20分、坂田が現れる。一安心。ここで伊藤の差し入れを1年に分配する。

 20:00過ぎ、バスは渋滞に巻き込まれることもなく飯田駅を過ぎて飯田バスターミナルに着く。タクシーは飯田駅に呼んだので急いで駅までバック。ほどなくジャンタク1台、普通車1台到着。悪路と聞いていた東沢林道は自分たちの予想以上に荒れており、いつ下ろされるか気が気でなかった。途中、通行止めのロープが張ってあり、終わったな(涙)と思ったが、運転手は平然とロープをどけてさらに進む。普通車は何度か車体をこすりながらも運転テクを駆使して休憩舎まで到達。聞くと今回は普段に比べて荒れていなかったらしい。飯田市が観光キャンペーンを行なっており、タクシーはあわせて5000円ほど値引きされたので2台で計15000円弱。想像以上に安く、皆嬉しそう。休憩舎には駐車スペースとWCがあった。小屋は12人は軽く収容できる。佐藤さん、桑原、坂田が地図を書いていなかった。

  9/17 雨で安平路避難小屋まで                   雨時々曇
 自然園休憩舎5:506:50直登分岐7:007:25摺古木山―(たるみ10分)―8:40白ビソ山―9:05安平路小屋
 
 日付が変わる頃から風雨がうるさい。三宅作の次郎くん1世が食べたい一心でこの日は朝サイトをするも準備が遅い。1世はまずくはないが、うどんではなくラーメンへの変更を希望する。坂田のパッキングが致命的に遅く、出発が20分遅れる。トップ竹尾でゆっくり進む。遅いが朝一なので程よいペース。途中大きい岩があり木造の階段があった。2018を巻き終わったあとの沢で現在地を聞くが、しばらくして答えた松岸以外はあまり分かっていなかった。竹尾と宮崎に至っては元気よく「わかりません」。直登分岐までは水が汲めそうな沢が数箇所あった。直登分岐からは直登ルートを進むが、それでもきつくはない。所々笹が密集しているところがあるが踏み跡は明瞭。摺古木山はイモピークだがベンチがあった。所々赤布が打ってある平坦な道を行くと白ビソ山。イモい。そのままの勢いで安平路避難小屋まで着く。明日越百小屋まで行きたかったのでこの日は予定通り浦川山までのつもりだったが、いかんせん小屋が綺麗。上級生の提案(希望?)を聞いてこの日は安平路避難小屋までとする。早速1年と桑原&佐藤さんが水汲みへ。水場は避難小屋と安平路山の中ほどにある沢で、標識あり。往復30分。小屋についてからも時折激しい風雨が降っており、ER1下山の雰囲気がさらに強くなっていた。即断志向のsLはこの時点で遭対の菊池さんにER1で下りる旨を伝えてしまう。末松さんはこの時点で申し訳ないが不参加となる。

その後はゆっくりして体を温める。1年は沢面子よりもしょうもない話を繰り返し、じじい共は七並べを楽しむ。sLの七並べでの最下位率が驚異の8割超えで激萎え。夕食後は天気図大会。記入法さえ正確に覚えればほぼ完璧の坂田以外はまだまだ。聞き逃しやプロットミスが多い。正しい天気図を見る習慣をつければ自ずと誤りにも気づくようになる。天気図によると台風が接近し、荒天になりそうなのに、更新された天気予報によると明日の降水確率は1日を通して20%以下。後で配島さんと話して太平洋からの大きく張り出した高気圧による影響だと分かった。配島さん、松崎さん、桑原の差し入れをいただいて就寝。

9/18 一気に越百小屋まで抜ける 晴れ時々曇

安平路避難小屋5:356:20安平路山6:30―(たるみ15分)―8:40松川乗越8:559:40袴腰山9:5010:45奥念丈岳前ベロ10:5511:25奥念丈岳―(たるみ15分)―12:35 2320付近ガレ場12:5513:45 2454先コル14:0014:40南越百山15:0016:15越百小屋
 
朝起きると雨風は弱まっている。サイトは相変わらず遅いが、キムチーズ雑炊は美味。この日も坂田はパッキングが遅く、律速となる。しかし他もそれほど早くはなく小屋の掃除は配島さん一人に任せきり。水場まで10分の後きつい登りを越えて安平路山に至る。竹尾がばてていた。

安平路山から藪入り。トップは松岸・三宅・坂田で中継に桑原。松崎さんには適宜前に出てもらいトップの様子を見てもらった。廃道がたまに見える上、赤布もいくらか打ってあるのでRFは容易。浦川山でのたるみで現在地を聞くも、答えられたのはトップのみ。他の1年はもっと頑張って欲しい。ここで本体誘導の鈴木がばてており、さらにコンパスが壊れていた。佐藤さんが靴ずれ。どうせER1で下山するならと思い、フルーツ缶を開ける。以後たびたび開ける。次のピッチは宮崎をトップにするも、いきなり間違い尾根に引きずられてあえなく本体に吸収される。松川乗越で佐藤さんが果てる。水を2発出させてあまりをsLが持つ。佐藤さんのメガネのレンズがなくなっていたのでsLLで探すも見つからず。このあたりから本体が目に見えて遅くなる。そういえば今日は日差しが暑い、と思ったら快晴だった。

松川乗越からの登りは竹尾・宮崎・鈴木にトップをさせたが、皆なぜか稜線を外して急登を登っている。さすがに叱った。袴腰山先の2つ目のピョコは西に巻道があるのだが、予備審議資料を見ていない1年生はなんのことか分かっていない。藪の情報は自分で地図に書き込むこと、特にトップ。鈴木が果てたので水を2発抜いて配島さん、松崎さんに持ってもらう。ここらで越百山16:00着が怪しくなってきたので桑原をトップに出す。さすがに速い。でも本体が遅い。本体のスピードを上げるため宮崎の水をsLが持つ。奥念丈岳あたりで本体が遅い原因は本体誘導にあるのではと思い、松崎さんにやってもらうと案の定速くなった。2320の崩壊地で佐藤さんが膝の付け根?を痛めたらしく、共装を配島さん、松崎さん、sLで分担。本格的に16:00に小屋にたどり着けない可能性が出てきた。松崎さんの提案で水計算をし直して全体で3発捨てる。トップ&中継も坂田・松岸・三宅&桑原で固定する。きつそうな佐藤さんの誘導を松崎さんにお願いしていたが、二人が離れすぎてしまいあまり効果がなかった。 
破抜け@南越百
  南越百山手前2520辺りで藪抜け。山頂に着いたときは皆疲れていた。あとは道区間なので足を痛めている佐藤さんに配島さんをつけてゆっくり小屋まで来てもらい、他は先を急ぐ。はじめは道が見つからず、ハイマツ帯の稜線上を歩いていた。ちなみに道は右のトラバースルートにあった。越百山からの下りでは松崎さん&桑原のペースが遅く、sLが1年と一緒に小屋まで飛ばす。結果的に隊全体が伸びてしまい、後で配島さんにお叱りを受ける。結局小屋にはたどり着けず、鈴木と松崎さん、佐藤さんを天気図デポ。他は小屋に着く。
  小屋に着くと早速代金を払おうと管理人のもとに行くもテント場はやっていないと言われる。泊まるなら2000円で無人小屋、もしくはそれ以上払って有人小屋で素泊まりや食事付きしかないらしい(要予約)。記録や問い合わせで確認したつもりだったので焦る。皆と相談して無人小屋に泊まることにする。小屋前のスペースでサイトはOKとのことなので坂田・松岸・三宅・宮崎・桑原に水を汲みに行かせる。後で聞くと水場までは道標もあり、近くに人工物?があるという。
  そうこうしていると鈴木たちも帰ってきた。天気図によると高気圧が張り出してきている。管理人曰く、明日も天気はもつらしい。今更ながら下界にER1下山を明言したことを悔やむ。越百小屋で進退を決めるようにしておけばよかった。
  飲酒は禁止だし、今日は疲れたのでサイト後即就寝。ところでここの管理人は元気いっぱいだ。気持ちよくおかんしているsLが小屋に入れてもらえなかったのだと解釈した管理人はそれを不憫に思い、必死に小屋行きを説得する。その声があまりに大きくてびっくりしたが、寝起きで動きが鈍く、もたもたしていたら今度は小屋の中から怒声が聞こえる。仲良く寝ろとのこと。親切にも寝る位置、足の方向までも細かく指示される。面子、管理人、他の客、全ての人に申し訳なく思った。小屋もなかなかに快適。
 
9/19 ER1で下山する 晴れ

越百小屋5:306:15七合目展望台6:257:05下のコル7:207:50福栃平8:009:50田光集落前


5:20発のはずがまたもや坂田が律速となり出発が遅れる。トップ竹尾で軽快に下る。水場は2200付近と聞いていたがもう少し下った気がする(2130m)。宮崎をトップにすると早すぎて後ろが追いつけない。下りは体力的には楽な分、ケガもしやすいのでもっと後ろのことも考えて欲しい。読みより幾分速いペースで福栃平へ。ここまで車で入れるのだが、携帯不通。長い林道をひたすら歩く。末端の伊奈川ダム管理所でも緊急電話こそあれ、携帯不通。末端を過ぎたので皆思い思いのペースで歩く。駅まで歩くということにはなっていたが、さすがに疲れたのでふと電源を入れると電波が入った。集落まで500mといった位置だったと記憶している。タクシー3台で須原まで。1台5250円。というのもタクシー会社が離れたところにあるらしく、少し割増にしているとのこと。須原から電車に揺られること6時間、立川駅構内の焼きそば屋で打ち上げ&流れ解散。

まとめ

 完遂できなかったのは残念だったが、安平路避難小屋から越百小屋まで1日で抜けることができたので充実感はあった。藪の濃さは上越国境西部くらいで藪嫌いの人でも楽しめる。赤布や廃道がところどころあり、RF技術は要求されない分、細かいルート取りの練習になる。

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