多摩川海沢・日原川逆川遡行記録 2008/4/22 文責:木村
山行No.2
面子:L4木村、白濱、3山岸(被)、2広瀬(被)、伊佐(初)
海沢は我が部では7年ぶり。遡行図はETWAS91のものを使用したが岳人2007/ にもあるのでそちらも参照されたい。
下部連瀑帯が面白く、すぐにエスケープできるが、時折見えるガードレールなどの人工物が難点。
逆川はよくわからんかった。遡行図は奥多摩の沢123ルート。総じて山桜や新緑が美しかった。
4/18(金)雨
■立川=白丸
あろうことか本審時に打ち合わせを忘れる。審議会は多くの企画と新入生勧誘問題で揉めたし、
僕自身も企画3本と新学期のプレッシャーでキャパオーバーしていた。
おかげで僕はL装をリーチし損ねるし、伊佐へのケアもおろそかになった。
ミスはミスを呼ぶということの良い証左だろう。
しかし伊佐は沢装の調達を自分で行ったらしく、評価できる。
とにかく僕がL装をリーチするために立川での集合を遅らせた。
相変わらず山岸と連絡がつかない。
E表でツェルトを振られたのが山行に参加しない秋山で、山岸はE表に名前すらないので確認したかったのだが。
とりあえずフライも自分が持っていくことにした。電車の中で山岸がリーチしたとの連絡。
明日は未明に雨がやむ予定だ。しかし降り始めからの雨量が150ミリらしいので様子を見て遡行することにする。
立川で広瀬がじゃがいもと玉ねぎを忘れたので買いに行かせる。
白丸で降りる。待合室では9名くらい寝れる。下界訓練では伊佐は結構忘れているようだった。
巻き結びの際、ビナの近くから巻き始めると締まらないとかアドバイスした。
こういう通常は無意識に習得していく技術も言語化すれば養成効率が高まるんじゃないの。
伊佐は60cmテープスリングを忘れたが、それを見て白浜は忘れ物防止のためにも下界訓練は下界ですべきだといった。
懸垂まで山岸に訓練させたので戻った広瀬にはFixを訓練させる。
あと伊佐は肉と人参を同じジップロックに入れてきた。もしジジイサイトになっても人参だけは切りたくないと思った。
結局寝るのは11:30ごろ。
4/19(土)曇
白丸0430-0500キャンプ場0515-0535従来の入渓点0540-1015あずまや1030-1145大滝下1155-1255大滝上-
1505不動滝上1515-1615わさび田1625-1650あずまや-172キャンプ場1740-1820奥多摩=川乗橋▲1
未明は雨だが入渓までに止む。海沢キャンプ場には悪趣味な建物が乱立していた。ここでデポ。
奥多摩らしい隧道を抜け、途中釣り師っぽい車に何度か抜かれる。ご愁傷様。
通常の入渓点は堰堤のすぐ上に「これより下流放流」という看板があるのですぐ分かる。
今回は4月ということで最初の泳ぎはパス。天地沢を過ぎて大岩と二股の滝の間に降りた。伊佐は手がかり。
入渓点をアピってしまったのは反省。二股の滝は道路からも見える。やはり水量が多い。
へつってトイ状ナメ滝にいたる。これは山岸が水流を行くが滑る。結局右壁をTR手がかりで通す。
しかし白濱は水流は簡単で手がかりだけで通せると言った。
この辺の岩は階段状に層を成していて、白濱曰く海底の堆積物(?)らしい。結構見ものだ。
次の釜滝はTRで右壁を上げて、振り子手がかりで水流右を登らせる。
次の滝は右小巻をフリー(残置手がかりあり)で登らせたが、広瀬が眼を離した時に伊佐は違うルートを行ってしまう。
遡行図Dのトロは白濱だけ右岸のヘツリに成功したが難しかったので
一旦土のルンゼで道路まであがってTR手がかりで伊佐を上げ、懸垂で沢床に戻る。
山岸ザイルの可動チェック忘れ。
この時TRの支点がないとか言っていたので自分の登ったルート以外にもルートがないか考えろということを教えた。
具体的には最初山岸が登ろうとして断念した岩ルートをガードレールからの支点で上げた。
懸垂セットはちょっと遅い。伊佐は鷹ノ巣谷で懸垂が苦手そうだったが改善した。
井戸沢出合手前の釜滝で白湯からへつる。井戸沢は細い谷の割りに水量が多く出合の滝は新鮮だった。
堰堤を越えたところで林道に上がってショートカットする。トロから堰堤を除けば下部連瀑帯といえどどこからでも上がれる。
あずまやでたるみ。相変わらず鬼ピッチをきってしまった。あずまやには仮設トイレもある。
再び入渓する。三つ釜滝は奥多摩らしい蒼い釜が美しい。
右に立派な階段がついていて右壁を登った広瀬は探勝路に出てしまった。
左から登った山岸がTR。この時環を閉め忘れていた。
ネジレの滝は鎖のある岩を登って土のルンゼをTR、手がかりでさらに登って藪の尾根をのっこす。
藪の小尾根をのっこすところで正規の巻きルートもあるがこちらは要Fix。
最初山岸は巻きルートを通そうとしていたがもっと視野を広く取るべきだと教えた。
尾根をのっこすとすぐに正規の巻きルートに戻り、途中手がかり2回ほどで大滝下までいけた。
沢床に降りてたるみとする。伊佐は滝に打たれているフリをしていた。
大滝は2日分の雨を吐き出して無駄なほどの迫力を示していたが、水量が多すぎて滝の水流の形が崩れていた。
因みに大滝下の探勝路への道が最後のERとなる。
大滝からはTR手がかりを2回、Fix3回の大高巻きで不動の滝上までいたる。
大滝上に降りれそうな所もあったが降りたら大変だろう。Fix時に山岸環の閉め忘れ。
不動の滝の落ち口にシングルで懸垂下降。広瀬ザイルの可動チェック忘れ。
あと二人ともセルフビレーを小まめに取ってください。
最後のゴルジュの入り口で内部も見ずに山岸が巻きはじめる。
ゴルジュ入り口でまいたら懸垂しなきゃならんじゃないか。偶然にも山岸はフリーで戻れたが偶然だよ、それは。
ゴルジュ内部を少し進んだ滝で右壁をTR+振り子手がかり。ここで山岸が降りてくる。
枠木沢を分けてわさび田に出、探勝路に戻って沢装解除。あっという間にデポ地まで戻るが山岸のラーメンが動物に奪われていた。
奥多摩まで歩いてラーメンを補充、間一髪日原行きの最終バスに乗る。バスの中で連絡を入れる。
にわか雨もありうるので川乗橋でフライを張る。
チロリアンブリッジでゲートと防護ネットにザイルを張って
ビナのシルエットにインクノットという搬出と同様の要領でフライと連結する。
水汲みを忘れたので困ったが白濱が川乗林道5分のところに湧き水を見つけてくれた。増水してないとないだろう。
山岸がデポした食料のうち、米もなくなっていた事が発覚。代わりに僕は乾パンを拠出したが誰も手をつけなかった。
乾パンは次の日俺がおいしくいただきました。人参は伊佐が切った。リードの下界訓練をして就寝。6時間しか寝られない。
4/20(日)曇時々小雨
川乗橋0435-0515入渓点-09353m滝上(リード訓練)1350-1450F1下-1530入渓点1550-1615川乗橋
伊佐は冬を通して撤収・パッキングが大分早くなった。撤収を手伝ってなかった気もするが。
川乗林道を歩いて入渓点へ広瀬に誘導させる。
途中広瀬が「足し算の出来るワンちゃん」のように空気を読もうとしていたので、そ知らぬふりをしていると案の定通り過ぎた。
入渓点からは何回か手がかりを出すべきだったと思われる。実際には最後の沢床へだけ出した。
逆川出合でFixで通そうとするも適当な支点がないらしく、イモイモしているので一喝して釜中を行かせた。
F1。これはひどかった。山岸は滝の全景も見ずに巻きだすし、二人ともRFのための動きが足りない。
左巻きで振り子のための残置があるが、これを山岸が直登。この時点で正規のルートから外れる
TRであげ、その上を広瀬がリードFixするも断念。戻ってくる時に合図も無く折り返してきた。
確保してる意味ないじゃん。山岸にさせると岩の死角に入って状況が分からない。
最終支点を取っても合図を送ってくれない(合図の確認を忘れた)。正規のルートに降りるところもFixで通そうとする。この落差は懸垂だろう。
しかもその後もさっさと正規ルートの沢床に戻らず、巻きを続けるつもりだったようだ。
時間の無駄なので痺れを切らして指示してしまう。その上の3m滝二つはロープ1本でTR2回。山岸環閉め忘れ。
ここでMax通過リミットとなるのでたるみとし、ハーケン練習と上のほうの3m滝でリード訓練をさせる。
訓練中、広瀬環の閉め忘れ。
撤退は上のほうの3m滝の左岸のバンドを伝ってF1下までダブルで懸垂下降。セット遅い。
広瀬がザイル可動チェック忘れ。広瀬と伊佐はビショビショ。ほか三人は正規の右岸巻きルートをクライムダウン。
途中手がかり1回出して出合は釜中。ささっと林道へ戻る。
川乗橋でバスを待っている間に警備員のおじさんが黒糖飴と氷砂糖を恵んでくれた。
奥多摩で打ち上げして帰った。
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