藪トレ白毛門


白毛門FB                           
画:深山莉綾

参加者:4CL*中村   3sL*深山、*柏嶋、野原(4)*村田、八嶋(4) 
2飯沼、梅宮(2)、大石、久保(2)、張、中津(2)、根岸    
1來住、坂田、佐久間

*:sL/L権者、()内は今山行に参加する前のトップ日数

 
 
真夏日の予報だったのでどれほど暑くなるかと思っていましたが、木陰は涼しく快適で、楽しい藪トレでした。1年会の藪好きな人が増えてくれたことを祈ります。
 




617() 東京=土合▲0    アプローチは公共交通機関

 全員時間通り土合で集合できた。根岸は学割切符を、日付を間違えて買ってしまい、改札を通過できずに結局新幹線アプローチしたらしい。かわいそう。土合の階段では、野原と飯沼が「また逢う日まで」「大都会」を歌っていた。よく声が響き、歌っているのは二人だけなのに大コーラスのように聞こえた。

土合駅は、駅施設内で火器を使う登山者がいるために待合室が閉鎖されているので、今回は待合室の前のスペースで寝た。他の登山客は少なかったので、十分なスペースがあった。また、登山カード入れがドアのところにあったが、念のため登山届は事前に警察署に郵送しておいた。

まずは入山連絡を入れようと緊急連絡先の乃愛ちゃんに電話したが、留守番電話になっていた。すると意地悪な三年会のおじいさま方に、「それ着信拒否されてるよ」とからかわれてsLは入山前からブルーな気分になった。とりあえず遭対の大西さんに入山連絡を入れ、佐久間に靴ずれしそうなところをあらかじめテーピングしておくよう伝えて、寝る準備にかかる。すると乃愛ちゃんから優しいLINEが届き、sLは心やすらかに就寝。

 

 

618() 晴れ ▲0~白毛門~武能倉山~奥粟沢山手前コル▲1

0 土合4:055:00(たるみ)5:106:00(たるみ)6:106:55松ノ木沢の頭(たるみ)7:05

7:15(佐久間靴ずれ手当)7:408:15白毛門(たるみ)9:0510:10 1680p先のベロ(たるみ)10:2011:25 1526p11:30 1526p先の下り(たるみ)11:4012:05 1350コル(たるみ)12:1513:05武能倉山~13:10武能倉山手前(たるみ)13:25(いも)14:20 1460p手前(たるみ)14:3015:05奥粟沢山手前コル 1

 
※分離下山のタイム

9:39白毛門~10:13松ノ木沢の頭(たるみ)10:2311:02 950m付近(たるみ)11:1211:50土合

 

 出発前に体調を聞くと、中津は風邪気味で頭を振ると痛いらしい。また、中村さんは胃が痛いらしい。佐久間は、新歓ハイクで脱臼した肩は完治し全く問題ないそうで、靴ひもの結び方もサカイヤの店員さんに教えてもらったようで、きちんと結べていた。白毛門までは急登だし体調不良者もいるので、ゆっくり進むように2年会に伝えて大石トップで出発。(水は、先週の谷後での教訓から、一人400ml計算で持つことにした。)

 東黒沢の入渓点へと続く道と白毛門へ続く道との分岐で、とりあえず大石は左を見て、梅宮は右を見に行った。左には「白毛門→」という看板があり、左が正しい。が、梅宮は右の方を見に行ったままなかなか帰って来ないので大石が呼びに行った。

 程よいゆっくりペースで徐々に高度を上げ、3pで松ノ木沢の頭に着いた。1年会は誰もばてていなかったのでほっとする。この土日は晴れで真夏日という予報だったのでものすごく暑いだろうと思っていたが、日差しはまだそんなに強くなく、爽やかな風が吹き涼しかった。松ノ木沢の頭のたるみで、中村さんがポカリを、梅宮がビタミンアクエリアスを差し入れてくれた。なんと中村さんは11キロも差し入れを歩荷しているらしい。

 松ノ木沢の頭を出発して10分くらい歩いたところで、佐久間が靴ずれが痛いと言うので、一度隊を止めて靴を脱がせた。するとかかとの上あたりがひどくむけていたので、ヘルボを出して応急処置。佐久間は登る前からあらかじめ、絆創膏をしてその上にテーピングをしていたが、先々週の男体女峰で靴ずれして治りかかっていたところがまたむけたようで、すごく痛そうな傷になっていた。サカイヤの人によれば靴は足に合っており、靴紐の結び方も問題ないので、治りかけのまま来たのがよくなかったのか。とりあえず白毛門まで進んで、様子をみることにする。
 





 そこから35分で白毛門山頂に到着。八嶋がスイカを、野原とsLがそれぞれメロンを持ってきたので、みんなで食べてロングたるみ。3年会がスイカかメロンを差し入れるのは、白毛門の伝統になっている。
 
 
佐久間の靴ずれは、薮中ではさらに悪化するだろうし、このままだと化膿しそうだったので、ここで分離下山してもらうことに。柏嶋と飯沼が佐久間と一緒に分離下山し、他の人たちはそのまま藪入りすることにした。

 分離隊については、あとで柏嶋に聞くと、佐久間は、ひどい靴ずれだったがしっかりとした足取りで、スムーズに下山できたようだ。

 本隊は、白毛門山頂を過ぎたすぐ先で藪入り。1608pは、尾根上が濃く、三角点は探せなかったそうだ。尾根左は笹でとても薄く、快適な笹漕ぎで楽しい。藪の最初の1pは、中継と本隊誘導張との意思疎通がうまくできず、張はあらぬ方向に本隊を導こうとしていた。

 1526pを過ぎた先で若干いもる。去年はトップが右に落ちたが、今年は逆に左に落ちそうになった。尾根右にいたトップの久保は1350コルが見えていたそうだが、それを中継に伝えていなかった。また、トップがのびすぎて中継とうまく連携がとれていなかった。
 


 1350コルの前後は、赤布がうってあった。赤布に沿ったルートで本隊は進んだが、赤布よりもやや左の方が進みやすかったかもしれない。コルは笹と灌木でやや濃い。

 武能倉山のピークは久保と中村さんが見に行った。ピーク付近はシャクナゲで濃く、本隊を通せる感じではないそうだ。久保と中村さんは一度本隊のいる武能倉山手前に戻ってきて、そこでたるみ。ここで現在地を、トップは145060mくらいだと考えたので、ここから170°で武能倉山を西巻きするという方針になった。が、実際には現在地は1480mくらいだったので、170°で進んだトップは、武能倉山頂から南東に出る間違い尾根に乗りそうになってしまった。本隊がちょっと進んだところで右に正解尾根らしき尾根が見えたので、トップを本隊の方に呼び戻した。この辺りで、來住が藪メガネをなくしたのでsLのを貸した。また、sLのコンパスが壊れたので、非常用パックから新しいコンパスを出した。

 武能倉山先から1460pまでは、赤布がたくさん残っていた。シャクナゲと灌木でだんだん濃くなってくる。1460pからは、読みよりかなり早く奥粟沢山手前コルに着いた。サイト適地は、奥粟沢山手前コルよりさらに手前の、尾根右側にあった。コルは笹と灌木が多いが、サイト適地は笹がちらほら生えている程度で開けていて、テント4張は張れる。谷後のサイト場の狭さを考えると、白毛門はサイト場は広いし水場もあるし、虫さえいなければ最高。 

 水は、サイト場から南に片道10分行ったところでくめる。細い沢だそうで、水は飲めるが黄色い。

 夕飯は酒粕豚汁。西山がいたらきっと酔うだろう。ボリュームたっぷりで米も良く炊けていて、とてもおいしかった。

 宴会はジジ天でした。中村さんはノンアルコールビールの缶を10本以上持ってきていた。 その歩荷魂、さすがです。1年会の坂田さんもびっくりしていた。野原のマンゴージュースもおいしかった。ひとしきり先週の武田大先生事件をいじったあと、20時頃にお開きにして就寝。

 防虫ネットをなくした村田と八嶋はテントで寝た。中村さん、久保、中津、sLはオカンした。夜は虫はほとんどいなくて、満月が綺麗ないい夜だった。ただ、夜中に動物(シカ?)がかなり近くを通っていったので怖かった。

 

 

 

619()  晴れのち曇り ▲1~奥粟沢山~赤沢山〜1180p~土合

1  4:305:05 奥粟沢山(たるみ) 5:306:20廃道分岐(たるみ)6:307:20 1391ピョコの次のピョコ7:308:10赤沢山~8:15赤沢山の先(たるみ)8:259:25 1180p(たるみ) 9:4511:05藪抜け

 

 起床コールは1年会の二人。坂田さんは、「起床でーす、おはようございます」とものすごく丁寧な起床コールで面白かった。朝サイトは速かったように思う。カルボナーラは、しめじたっぷりでおいしかった。

 1p目の奥粟沢山までは灌木が密集し、濃い。坂田さんは苦労していたが、トップがいいルートを選んでくれたので、思ったより早く奥粟沢山山頂に着いた。今日も晴れていて展望がよい。梅宮と野原と中村さんがジュースを出してくれた。sLの桃缶を食べつつ、全員で写真撮影。

 根岸がトップをしたいそうなので、このピッチからトップに出すことに。根岸は声が大きくてとてもよいが、まだ情報をうまく後ろに伝えきれていない。

 奥粟沢山を出てすぐ岩場があり、そのあとは薄い笹。廃道分岐は、廃道というだけあって道は無い。1391ピョコの次のピョコでたるんだが、トップは「ピョコにいます」とだけ伝え、中継の根岸がそれを1391ピョコだと思って本隊誘導の張に伝え、張はそのまま1391ピョコだとsLに伝えてきた。トップは正確な情報を後ろに伝えましょう。中継や本隊誘導も、地図をしっかり読みましょう。また、ここのピッチは中継がトップに近かった。

 赤沢山山頂は、久保が見に行った。山頂手前はシャクナゲと灌木で濃いそうだ。山頂には三角点と、赤沢山と書いた札がある。本隊は尾根右斜面を踏み跡に沿って進む。本隊はとても速かった。この辺りでトップの張が転んで腰を少し痛めたので、赤沢山先の下りにさしかかるところのたるみで、腰に湿布を貼らせた。

 赤沢山からの下りは、尾根上はハイマツと松が茂り、やや濃い。1140へとのびる間違い尾根と正しいルートの尾根との間の谷にトップの八嶋が行き、八嶋は間違い尾根を視認してリカバーした。このとき、トップどうしであまり声が届いていなかった。この辺りはところどころ赤布が残っている。

 1180pでたるんで、あとは一気に下る。去年下ったルートだと下の方ががれていて落石が多かったので、今年は左の尾根をずっと進んで下ろうと考え、sLはトップに、地図通り左の尾根上をずっと進むように伝えた。780mまでは順調に左の尾根上の踏み跡を進んだが、780mから下までトップがのびると、崖があって下には降りられないようだ。そこで、トップに、本隊のいる780m付近まで登り返してもらい、そこから右の尾根にトラバースをして、右の尾根上のやや右寄りを下ることにした。トラバースのところにも薄く踏み跡がついていた。右の尾根は落ち葉で地面が覆われており、落石が多いようなところではなくそこまで急ではなかったので、去年よりは安全に下れた。山の家よりも左の方で藪抜け。sLが地図に、崖に続くルートを書いていたせいでトップを混乱させてしまったので、sLは土下座しながら藪抜けした。去年に引き続き、Lが土下座で藪抜けするのも白毛門の伝統になるかもしれない。

 藪抜けしたところでは、なんと昨日分離したはずの飯沼が待っていてくれたのでびっくりした。飯沼は、今日は夜中から谷川岳を登り始め、登頂して下山してから藪抜けのところまで来てくれたらしい。

 土合で反省会をしてから12:30の電車に乗り、水上で風呂隊とご飯隊に分かれて、ご飯隊はあしま園に行った。が、あしま園はすでに閉まっていたので、結局水上駅前のラーメン屋で打ち上げした。

 
 
まとめ

 二日とも晴れていたが暑くはなく、適度に涼しい快適な藪だった。白毛門は奥粟沢山手前を除いてそんなに濃くなく、RFポイントもあり、よい藪トレになったと思う。

暑くなることが予想されるときは、今回のように一人400mlで水計算した方が、心に余裕を持って進めるのでよいと思う。

 1180pからの下りは、780mまでは左の尾根上(角度220°)を行き、780mで右の尾根にトラバースして右の尾根に乗り、尾根上右寄りを下ると安全に下れる。


 

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