新人錬成 男体女峰


5月2週は日光の名峰、男体山と女峰山へ。樹林帯、笹原、ガレ、岩とめまぐるしく変わる登山道の雰囲気 や、頂上からの大展望を楽しむことができ、きつくも楽しい良い錬成になったのではないか。
男体山山頂にて
参加者:3 CL佐久間 E豊島 H松峯 2 sL浦中 FW嶋中 1 江崎 小林 藤吉 柳沼 山際


5/11() 晴れ
東京=(電車)=東武日光23:2424:05西参道▲0
週の前半に低温が続き積雪が心配だったが、二荒山神社に問い合わせたところ、男体山南側斜面でも8合目より上に雪がある状況とのこと。どうやら山頂で30cmほどの積雪があったようだ。日曜日に雨が来ることも考慮するとこの時点で本ルート完遂はほぼ不可能だと判断し、ORを使用することにした。参加者の変更などのゴタゴタで共装の確保が遅れ、sLは出発日までエキチェに奔走することになったがなんとか終わらせる。駒場組は5限後に全員集合し、19:10の電車で出発。上級生がsLだけだったこともあり、新入生同士で親睦を深めることができたようだ。22:55に東武日光駅に到着し、駅前で水を汲む。駅前の交番がパトロール中で無人だったため、日光警察署まで計画書を提出しに行き、23:24に駅を出発。西参道手前のトイレの裏はかなりのスペースがありオカン適地だった。装備体調の確認をすると、豊島さんのプラティパが水漏れしている。ペットボトルで代用。さらにマップケースも壊れているとのことなのでそちらはジップロックで代用。遅れてきた嶋中も合流し、入山連絡も入れたところで松峯さんもマップケースがないと発覚。ジップロックで代用する。4半出発として24:20頃就寝。

5/12()晴れ時々高曇り
西参道04:40~05:10行者堂05:10~05:32 たるみ05:42~06:33 たるみ 06:47~06:50稚児ヶ墓06:50~07:37 たるみ07:47~08:21 たるみ08:31~09:24遥拝石09:39~09:45 休止10:05~10:24 鎖場 10:24~10:31 2120m付近 10:41~11:19 休止 11:24~~12:00唐沢避難小屋12:20~(sub)~13:15女峰山13:45~(sub)~14:30唐沢避難小屋▲1(

4時頃起床。佐久間さんの体調がすぐれないが、ゆっくりなら問題ないとのことなので様子を見ながら進むことにする。一年会と松峯さんがやや準備が遅く、結局0440出発。
行者堂までは石段が続きほぼ下界。まだ慣れていないためかトップの嶋中は道を間違えそうになる。行者堂は道迷いしやすいとのことだったが、記録通り建物の裏に登山道が続いていた。しばらく樹林帯の道を進むが、この辺りは下草がないと道がわかりにくい。850mのベロで最初のたるみを入れ、3年会に地図読みをやってもらう。柳沼、山際は正解。流石としか言いようがない。残りの3人はまだ怪しい。藤吉が足が圧迫されて痛いというのでsLが持っていたやや薄い靴下と交換する。少し進むと道の脇に膝丈の笹が生え、低木は花盛り。ところどころ木がなく、笹原が広がる。歩きやすい道を順調に進むが、次のたるみで藤吉が再び足の痛みを訴える。かなり圧迫されて痛いとのことで、分離下山も考えたが、sLと靴のサイズが同じだったので交換してみる。藤吉は問題なくsLも紐を調節して痛みはなかったので、これでいく。以後足の痛みはなかったようで何より。稚児ヶ墓を過ぎ、水場付近まで行くと一気に視界が開ける。後ろに日光の街とその先の山々、左手に日曜に行く男体山がはっきりと見える。黒岩を巻くガレた道を慎重に突破し、遥拝石で長たるみ。深くえぐられ、地層がむき出しになった雲竜渓谷を眺め、佐久間さんの差し入れの桃缶を食べる。
遥拝石を過ぎると急登が始まる。ここで藤吉が止まる。太腿がつりかけているようなので、他のメンバーを少し上で休ませ、sLHの松峯さんで処置をする。その間に残りの上級生で藤吉の荷物を抜いてもらう。テーピングと水分、塩分補給である程度回復したのでゆっくりと進む。途中鎖のトラバースがあり、嶋中はそのまま進んでしまう。初めての鎖場だったので仕方がないが、トップ補助をつけるなど先に対応しておくべきだった。鎖がないと厳しい場所だが、落ちても2mほど。全員問題なく突破する。このあたりから雪が出てきたが、量は少ない。途中藤吉の足が再びつりかけ、小休止を挟むが読み通りに唐沢避難小屋に到着。電波は入った(docomo)。女峰山を見ると雪はほとんどなく、日陰に少し残る程度か。
藤吉と江崎が特に疲れている様子だが、女峰へ行く意志は強いようなので全員で行くことにし、たるみとsub装作りで20分取る。柳沼、山際は初めてだったが、全員時間内に準備を終わらせて出発。嶋中はガレ場の慣れがないため、トップ補助を出す。途中嶋中が落石を起こして江崎の足に当たるアクシデントもあり、sub装にもかかわらず読みは縮まらない。やはり本ザック+水6Lで行くことは不可能だったか。隊の人数、ガレ場の慣れでスピードがだいぶ違うので次回この山域を出す人は注意してほしい。ガレ場では苦労したが、気温も日差しも快適で、女峰山山頂では大展望が拝めた。佐久間さんからポンジュースの差し入れをいただき、長たるみ。本ルートで進む予定だった稜線を見ると、楽しそうなガレ、岩の稜線が続いていた。進みたい気持ちはあったが、人数が多く、読みが伸びる可能性が高く、一年もかなり疲れているようだったので帝釈山は諦める。それでも、空身でリミットを切って行ってみないかと提案したが、誰も賛同してくれなかった。まあ、睡眠不足で1800m以上登って疲れているのは仕方がないので大人しく小屋に帰る。
日曜の天気が下り坂なので、小屋から馬立にサイトを伸ばすか迷ったが、小屋で長く休んで日曜に頑張った方が水も軽くなり楽だろう、ということで小屋でサイトにする。テントを立て、三年会に水汲みに行ってもらいサイト開始。メニューは鶏汁。美味なり。宴会も小屋で行うことにしたが、カス缶がなく、さきいかとかりんとうだけの宴会になった。34半として20時前に就寝。一年会とsLが7天で、残りは小屋で寝る。

5/13()曇りのち雨
唐沢避難小屋04:34~04:48水汲み04:53~05:24 たるみ 05:34~06:04荒沢出合06:04~06:20馬立06:20~06:24 たるみ 06:34~07:16志津乗越07:16~07:22志津避難小屋07:32~08:22 たるみ 08:32~08:43五合目08:43~09:22 たるみ 09:32~10:15男体山10:30~11:21 たるみ 11:31~12:21 たるみ 12:31~12:42四合目12:42~13:21 たるみ 13:31~13:40 靴洗い 13:54~13:55二荒山神社中宮

起床係の江崎はしっかり起きてくれたが、やや声が小さい。柳沼、山際はすぐにサイトに取り掛かる。他3人もまずまずのスピード。嶋中も加わり20分で分配でき。餅を茹でるだけだったとはいえ悪くない手際だった。15分ぐらいに佐久間さんが来て「先に食べてる」と言って帰って行った。流石3年会。50分撤収と告げてsLと嶋中は小屋に向かう。食べ終わって、パッキングをして待っていると、一年会はきっちり50分に撤収できていた。パッキングを済ませて0410には準備が終わっていた。正直4半に間に合うと思っていなかったので驚いた。ここで雨が降り始める。某TKIに煽られそうだなとやや憂鬱になったが、とりあえず小屋に避難し豊島さんに雨雲レーダーを見せてもらう。5時ごろに止むようだが、午後になるともっと悪くなることはわかりきっているので雨の中出発。小屋から15分ほど下ったところに水場があり、ドバドバと流れている。一年会1発、上級生2発を汲んで進む。5時前に雨は止み、読み通りに馬立に着く。一年会も余裕がありそうなので、様子を見ながら林道を飛ばすことにする。嶋中と一年会はかなりのスピードで歩いて行き、三年会が遅れがちになるほど。結局一ピッチで志津避難小屋まで行けてしまった。志津乗越では電波が入らなかったので末端扱いはできないだろう。小屋で一年会に大丈夫か聞いたがまだ問題ないとのこと。雨が来る前に行きたい気持ちが強いのだろうか。
男体山の登りに入ってもペースが大きく落ちることはなかった。えぐれた急登で、大きな段差の突破に多少時間がかかったが無事男体山に着く。途中降り始めた雨も9合目をすぎて道が平らになると止み、ガスもなく、展望を楽しめた。ただし、いつ荒れだすかわからなかったので長たるみはなし。水計算をし直して水を抜き、普通のたるみ+集合写真で出発。下りも9合目までは緩やか。8合目から下は岩岩した道が続き、雨も降り出したが、一年会は遅れることなくついて行く。5合目あたりから土の登山道になり、雨の影響もあってぬるぬる滑る。このころには風も強くなり、上はかなり荒れていそうな天気だったが、登って行く登山者とすれ違うこともあった。レインウェアもなしで登っていた彼らは大丈夫だっただろうか。1合目ぐらいからはほぼ下界。石畳を降り、二荒山神社手前で靴の土を落とす。神聖な土は持って帰ってはいけないらしい。2時前に下山し、中禅寺温泉に向かう。ホテル湖畔亭で風呂に入り(500円)、適当なレストランで打ち上げをして解散。

《総評》         
登り、下りが長く、ややきつめの山行になったが、樹林帯、笹原、ガレ、岩と様々な登山道を歩くことができた。山頂での展望も楽しめ、天気も晴れから雨まで経験でき、いい錬成になっただろう。交通費が安いのもこの山域の良いところ。本ルート完遂ができなかったのが心残りである。

《個評》
一年会
だんだんと様々なことの手際が良くなっているのを感じた。2日目に疲れている中で遅れる人が出なかったのは精神的な強さの現れだろうから自信を持ってください。

江崎:きつい中でも楽しんでくれてありがとう。体力がつけば余裕ができてもっと楽しめると思います。
小林:景色の変化を楽しんでくれて何よりです。体力面はそれほど心配しないでいいと思いますが、向上心があるなら是非合トレに参加してください。
藤吉:Fが美味しかったとのことで良かったです。宴会を盛り上げてくれたのも嬉しかったです。靴は次回までに対策をしましょう。
柳沼:流石の安定感でした。景色を楽しんでもらえて良かったです。サイトの手際は慣れればもっと早くなると思います。
山際:すでにワンゲラー感があり、体力も十分でした。積極的に参加してくれればもっと面白いところにもいけると思います。

二年会
嶋中:トップ、サイマスお疲れ様です。一年会への指導も積極的にやってくれて助かりました。道間違いには注意しましょう。

三年会
参加していただきありがとうございました。様々なところでフォローしていただき本当に助かりました。

豊島さん:優しいお兄さんという感じで一年会の指導をしていただきありがとうございました。楽しんでいただけて何よりです。マップケース忘れには注意してください。
松峯さん:宴会を盛り上げていただきありがとうございました。楽しんでいただけて何よりです。忘れ物の報告は早めにお願いします。
佐久間さん:監査から当日のアドバイスまでありがとうございました。前回よりも楽しめたようで良かったです。

sL:まだ参加者気分が抜けてない部分があった。一年会の様子をこまめに確認したり、嶋中のトップ補助を早めに出しておくなど、できることはまだまだあったので精進します。

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