鳳凰三山

秋新歓山行として鳳凰三山に行って来た!
最近のワンゲルではよく行くようになった鳳凰三山だが、その中でも稀に見る晴れた良い山行だったと言えるだろう。手軽にアルペン歩きが楽しめて、全員ご満悦であった。

書いた人:幕内 徹

朝日とともに見上げる地蔵ヶ岳


参加者:3:CLsE根岸さん sW田嶋さん 2:來住 坂田 sL幕内 1:FW浦中 EW黒瀬  初回者:嶋中


9/29() 晴れ 甲府駅

 今回は新入生として嶋中くん(以下嶋中)が来ることになった。バドミントン部に所属しており練習が遅くまであるので特急でアプローチした。

 明日明後日で列島は爆弾高気圧直下に入るので、嫌でも気持ちが昂ぶる。また甲府駅は前評判ではあまり眠れないと聞いていたがLからすればとても寝心地の良い場所だった。

9/30() 晴れ4:35甲府駅=5:47夜叉神峠口6:15~7:05夜叉神峠7:15~8:06休憩8:16~8:20杖立峠~9:11休憩9:23~9:37苺平~9:52辻山10:13~10:38南御室小屋10:42~11:14休憩11:28~11:57薬師岳12:28~12:53観音岳13:19~13:35鳳凰小屋分岐~14:10鳳凰小屋

 甲府駅の朝は早い。3:30頃から他の登山客が起き出したので合わせて起床。全員が準備を整えてバス停に並ぶ頃には長蛇の列ができていた。バスは座れず、移動の1時間10分立つ羽目に。夜叉神峠口についてから1年会がトイレに行ったが、行列に見舞われ出発が遅れた。仕方がないね。

 夜叉神峠口から夜叉神峠までは緑が綺麗な緩登り。南アの空気が澄んでいる。夜叉神峠は展望が良く、白峰三山が見えて一同喜ぶ。

 夜叉神から杖立峠までトップ黒瀬が飛ばし田嶋さんが苦しむ。どうやら寝不足で頭痛気味だそう。黒瀬をゆっくり行かせる。杖立峠から苺平までは緩く気持ちいい。そのまま第一ピークである辻山へ行く。エアリア破線というが立派な道。

少し苔むしており神秘的だった。辻山に着くと西側でまた白峰三山が大きく映る。

辻山。白根三山をバックにしている。

 前方には鳳凰三山第一の刺客、薬師岳の姿があった。早くあそこへ行きたいと、軽快な足取りで進もうとするが、やはり田嶋さんの調子が悪いのでトップを押さえて進む。

南御室小屋に着いたので、残りの水の量などを考えつつ荷物整理をしてまた進む。あっという間に薬師岳へ。

薬師岳へ至る。

 南アは森林限界が高いので、その分ピークで限界上に出る喜びが大きい。隊のテンションがいよいよmaxに。360度見渡す眺望に皆うっとり。

これから行く方を見つつ、差し入れである根岸さんの桃缶と田嶋さんのソルティライチ1.5Lでゆっくりする。

いいピークに皆笑顔である。

 このペースだと余裕なので、観音岳でもゆっくりすることに。薬師を出て限界上のアルペン歩きを楽しんでいたらもう第二の刺客、観音岳へ着いた。ここも見事な眺望で気持ちいい!


観音岳山頂の鉄塔(?)
この先観音岳からは下り



 観音岳は鳳凰三山で最も高くに位置するため、地蔵ヶ岳オベリスクを上から見下ろす。オベリスクなんか大したことなくね?と思うが、この自惚れは明日に打ち砕かれる。

ここからあとは下りだが、明日また登り直すので惜しみながら鳳凰小屋まで下る。

14:10鳳凰小屋に到着。テン場代一人800円と思っていたらトイレ維持費200円も加わって合計一人1000円だった。サイトしようとしたら、田嶋さんが持ってきた缶のヘッド取り付け口が錆びきっていて使い物にならなかった。根岸さんとsLのカス缶で代用。

この日はビーフシチュー。スパムを細かく刻むことで、スパム感がなくなっていたので美味しかった。その後、ゆっくり宴会をして就寝。

10/1() 快晴!
4:00起床5:35出発~6:16賽の河原6:59~7:07赤抜沢の頭~7:45高嶺7:55~8:25白鳳峠~8:45赤薙沢の頭9:02~9:33広河原峠~9:56タルミ10:07~10:47広河原峠口~10:52白鳳峠口~11:07広河原

 寒い。まあ寒い。Lは睡眠が途切れ途切れだった。隣のテントからサイトの音が聞こえる。ジジ天内は無動。実態を知った。

ぼうっとしていると朝サイトが完成。新入生込みの45天で30分サイトだった。優秀。カレーコンソメペンネも朝にちょうどいいさっぱりさであった。

田嶋さんは頭痛も消えて復活した模様。5:10撤収し、体操を行って出発しようと思ったら、45天内に浦中がメガネを忘れる。取り出すので時間を使い少し出発が遅れた。メガネあるあるだししゃーない。

鳳凰小屋から賽の河原までの登りは、初めは森林の中を登っていたが次第に白砂の登りになる。

賽の河原までの登り。秋を感じる朝焼けである。

 少し息をついて後ろを振り返ると、遠くにある下界が朝焼けに照らされていた。朝方は涼しいのでスイスイ登って行き、気がつくと賽の河原上へ。

両手で数え切れない数の地蔵たちが皆、朝日を拝む向きに並んでいるのは見ていて圧巻というか、言葉にできない感動があった。

地蔵ヶ岳たる由縁。

朝日を拝む地蔵。

 長だるみをとって鳳凰三山最後の刺客、地蔵ヶ岳オベリスクへ。昨日は大したことないと思っていたが、ここから見るととても大きい。
オベリスク直下へ来てみたものの、鎖が使えず、わずかに手のかかる場所が点々と上に伸びている感じで、取り付いてみたものの敗北。参りました。

賽の河原に戻り、準備をして出発。

朝焼けと地蔵ヶ岳。晴れている!

 赤抜沢の頭を抜ける。ここからは甲斐駒のようなゴーロ帯を歩く。
白鳳峠からこのままER3でゴーロ帯を下ってみたいと根岸さんが言う気持ちもわかるが、赤薙沢の頭が我々を静かに待っている。 行かねば。 緩やかな登りを経て赤薙沢の頭へ。

当初眺望が不安されていたが、それを払いのけるかのような良い景色だった。このまま甲斐駒に行きたい。が、下山しよう。

下り始め。急だなあ。

 広河原峠までは割と急な下りだった。広河原峠から同口までは、よく整備されているというほどではないが十分下りやすかった。

 地形図を見ると、どうやらもうゴールらしく、あっという間に広河原峠口についていた。ここから道路上を歩き広河原バス停へ。11:07到着。

下山完了。お疲れ様。

 次のバスは13時だったのでタクシーでの移動に決定。こうして甲府駅につき、都温泉に入った後、甲府駅ビルにあるほうとう屋で打ち上げをして、無事解散した。お疲れ様でした。

総評
 完璧な山行だった。2日間ずっとここまで晴れるということはそうないだろう。「鳳凰三山は手頃にアルペン歩きが出来る。」という言葉に違わぬ良い手頃さと景色であった。

皆山行を楽しんでくれて、特に問題も起こらなかったので、Lとしては何よりでした。




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