ラッセル訓練 上州武尊


まとめ
雪 がすごくてラッセルが大変だった。これよりひどいラッセルはなかなか無いだろう。とはいえ、もっとラッセル慣れしていれば沖武尊まで行けたかもしれない。 近年はあまりラッセルをすることがなかったので、ちょうど良い、楽しい訓練となった。今回はサイトや撤収などの行動の遅さが目立った。そういうところで時 間をかけると、体力も無駄になるし、行けるところにも行けなくなるので、全速力でやってほしい。 



OB2坂田; OB1大橋; 4藤原(L); 2梅宮(E),中津(H); 1幕内(W),勝木(F)

1/14(土) 小雪 視界200mくらい
水上駅8:30-第9クアッドリフト10:30-たるみ40分-16:10名倉の頭

勝木と幕内以外は始発で間に合うので始発アプローチ。8:18に水上駅に着いて、8:30発の、宝台樹スキー場の無料シャトルバスに乗る。予約は特に要らなかった。スキー場には少し遅れて9:30ごろに着いた。登山届をレスキューに提出して、第8クアッドリフト・第9クアッドリフトと乗り継ぎ、スキー場トップから入山。

今回の山行では、数日前からの大雪により、沖武尊まで今日中に行くのはかなり厳しく、日曜も天気が悪い予報なので、ラッセル訓練を目的とした。そこで、今朝ついたらしき、スキーのトレースが残っているが、トレースは使わないで、現役全員でラッセルを回していくことにした。この日は名倉の頭の手前まではずっと腰ラッセル、名倉の頭直前の斜面では胸ラッセルだった。緩衝材のようなサラサラの雪でラッセルが楽しい。藤原がストックを持ってきていたが、斜度と深さによってはストックはかなり有効だった。

3pほど進んでからは、時間が足りなくなりそうだったので、トレースを使うことにした。しかしスキーのトレースなので結局腿ラッセルくらいにはなった。1pほど進んでから、トレースを付けた人たちが引き換えしてきたのとすれ違い、またノートレースになった。向こうの1人が足を捻挫しているように見えた。

名倉の頭への上りの少し手前の南面斜面で弱層テストをした。このために藤原は温度計を持ってきていたが、ザックの中で割れてしまっていた。積雪は2m10cm、硬度はF50cm、そこから下は段々硬くなっていき、4F程度。明瞭な層はない。コンプレッションテストの結果はCTM12Bだった。湿度は乾いており全く濡れない。スキー場のパトロールによると数日前に雨が降ったため弱層が形成されているだろう、とのことだったが、このあたりの積雪には全く層が無い。アンカーのない急斜面に刺激を与えないかぎり雪崩のリスクは高くないだろう。

結局この日は名倉の頭で幕営した。ジジ天が溝掘り・トイレ掘りを終えてテントに入ってもまだサイトが始まっていなかった。遅すぎる。若天は結構早く寝たが、ジジ天は9時ごろまで観念的な話で盛り上がっていた。そういえばOBの差し入れを見なかった気がする。
1/15(日) 小雪 風弱い かなり寒い 視界200mくらい
7:15名倉の頭-たるみ20分-9:05小屋150m手前-10:00名倉の頭10:35-たるみ4回-16:05スキー場上-16:50スキー場下

5時起床6:30出発のはずが、サイトと片付けが遅くて7:15分出発になった。遅すぎる。

朝起きるとトレースはほとんど埋まっていた。一晩で50cmくらい積もったようだ。天気予報も悪いし、沖武尊を討つのは不可能だろう。とはいえせっかくのラッセル日和なので、10時になるか避難小屋に着くかしたら引き返すことにした。

この日もずっと腰ラッセル、ひどいと胸ラッセルだった。フリースを着てラッセルをしても寒いくらい気温が低く、限界上に出たらかなり寒かっただろう。温度計を割ってしまったのが悔やまれる。ラッセルがはかばかしく進まないので、ザックを置いて交代しながらラッセルする。やはりラッセルは学年が上がるほど速い。体力よりむしろ技術が重要である。実によい訓練だ。

小屋の150m前で時間切れとなり引き返す。名倉の頭での撤収は15分と指示したのに35分もかかった。遅すぎる。

昨日のトレースが埋まっていたため、下山もほとんどラッセルし直しだった。今日は膝の痛い坂田さんを除いた全員でラッセルした。途中で藤原のオーバーグローブが凍りついた上に破れ(というより氷とともに割れた)てしまい、坂田さんの予備を借りた。途中幕内が2回RFを間違いかけて2年会が指導していた。地図読みも2年会はよくやっている。1年会はいまいち。

スキー場トップで下りにリフトを使えないか尋ねるが、だめだった。無料シャトルバスが16:35発なので、急いで降りるが、結局間に合わなかった(と思っていたが、あとで判明したことによると実はバスも遅れていて、バスが出たのは17:00だったらしい)。特に勝木はスキー場についてから突然バテだしてかなりしんどそうだった。

バスを逃したのでタクシーを呼ぼうとしたが、雪と人手不足のせいで、8時まで待ってもタクシーは配車出来ないと言われた。終電が9時で、明日試験の人もいるので、そこを何とかとしつこく頼んだが、電話を切られてしまった。実に信じがたい話だが、この日一日この近辺で呼べるタクシーは存在しなかったようだ。雪国は大変である。結局色んな人にご迷惑をおかけして、ウルトラCによってなんとか帰宅出来た。本当にありがとうございました。雪国の人たちは慣れているとはいえ、あまりに雪が多いとタクシーが来ないことがあるという教訓であった。

ラッセルが楽しすぎて誰も撮っていなかったため、写真はない。

藤原記


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