新人錬成 甲武信・金峰・瑞牆


参加者:4年会 藤原   3年会 村田、sW深山
    2年会 L飯沼、E梅宮、H高橋、F田嶋、W西山、中津

    1年会 今本、勝木、來住、坂田、曾根田、幕内、松峯

ひたすら長い縦走路を2日かけて踏破しました。2日とも行動時間が10時間越え、2年会からは不満噴出の山行でした。でも、良いトレーニングにはなったと思います。

快晴の金峰山山頂
5/20() 晴れ
駒場の学生は17:00に駒場部室に集合。1年会で幕内がF共装のじゃがいもを忘れ、近くの八百屋に急いで買いに行ったが、何とか時間通りに出発した。本郷部室の方では出発の10分前にようやくエキチェが終了し駒場よりもっとぎりぎりだったらしい。高尾から電車内で合流し共装の確認をしたが村田さんがいない。何の連絡もなかったが、もしかしたら特急アプローチになってしまったのではないかと思い、電車内を探すと最後尾の車両に一人で乗っていた。22:11に定刻通り信濃川上駅に到着。ここから毛木平まではタクシーで3040分、料金はジャンボタクシー2台で21,000円だった。毛木平は無料の水洗トイレがあり、トイレ脇には水汲みをしやすい水道がある。携帯電話はSoftbankしか入らない。翌日の出発を4:30として、駐車場の奥の東屋で23:20頃就寝した。

5/21() 快晴
毛木平4:40(たるみ11分、9分)~6:58ナメ滝~(たるみ10)8:07千曲川水源地標~8:26分岐8:35(空身)8:50甲武信ヶ岳9:10(空身)9:23分岐9:3010:13富士見10:23(たるみ10)12:17国師のタル12:30(たるみ15分、15)14:45国師ヶ岳15:0715:13分岐15:1715:21北奥千丈岳15:2715:31分岐15:4116:03大弛峠
Lは朝3:30ごろに起床。空を見るとよく晴れているが、放射冷却でめちゃくちゃ寒い。4:00ごろまでには全員が起床し各々準備を始めた。村田さんや松峯は寒さで1時間程度しか眠れなかったらしい。寒さ対策を十分にするように呼び掛けておくべきだった。1年会が準備に手間取り、予定より10分ほど遅れて出発。最初のピッチは梅宮をトップとして沢沿いを超スローペースで進んだ。あまりにもスローすぎてナメ滝まで読み以上にかかってしまった。ナメ滝を過ぎると、沢の水量は一気に少なくなる千曲川源流地標を通過し急な坂道を詰めると奥秩父主脈縦走路に出る。
日本最長の川の最上流部

ここに至るまで地形図の間違いがひどかった。地形図上で林道となっている道が明らかに登山道になっているし、その林道は地図上の終点より手前で終わっている。十文字峠に向かう分岐の位置もなんか違うし、左岸に道があるはずなのに実際には右岸にしか道がない。さらに、林道の渡渉が存在しないなど、本当にボロボロだった。しっかりしてくれよ、国土地理院。主脈縦走路に出た地点から空身で甲武信ヶ岳までピストン。頂上は快晴だったが霞がひどく富士山はおろか八ヶ岳も見えない。期待していただけに少々残念だった。気を取り直して甲武信ヶ岳から国師ヶ岳を目指す。
甲武信ヶ岳から国師ヶ岳を望む、先は長い

トップの西山が分岐点から富士見までかっ飛ばしてそれまでの遅れを一気に吸収してくれた。富士見はその名に反して眺望ゼロ。とんだイモピークだった。この先も眺望のない道をひたすら進む。東梓にピークには壊れて読めなくなった看板が置いてあった。所々で立ち止まり、sLチャレンジの西山と1年会の地図読みをチェック。さすが西山は全問正解、1年会にはコンパスの使い方などを教えた。国師ヶ岳への登りの手前に国師のタルと看板のかかった鞍部があり、広くスペースが取れるのでたるみに最適だ。このあたりから村田さんを除いて隊全体で疲労の色が濃くなってくる。なぜか村田さんだけは元気が湧いてきたらしい。1ピッチを45分歩行15分休憩にして、たるみを長めにとった。それでもペースは上がらず、水を再計算して一部を破棄した。また、上りの途中で田嶋がやたらとトレースを外す。踏跡ははっきりしているのになぜ外すのかわからない。やっとの思いで国師ヶ岳にたどり着いた時には隊からしゃべり声は消えていた。国師ヶ岳の頂上は北に向かって開けているが、霞のせいであまり景色はよくなかった。ここで北奥千丈岳に行くかどうか決を採ると意外と行きたいと言う人が多い。国師から少し下ったところにある分岐に、坂田と疲労困憊の高橋に付き添いの藤原さんをデポして、残りの13人で北奥千丈岳に向かった。遠目にはイモピークな北奥千丈岳だが、山頂からの景色は国師ヶ岳よりもよっぽど良かった。
北奥千丈岳より金峰、瑞牆方面を望む
実はここが奥秩父山塊の最高峰だったりする

ここにきてテン場で天図が取れるか怪しくなってきたため、藤原さん、深山さん、西山、勝木を途中でデポして天図をとってもらった。西山はやはり天図もうまい。さすがだ。大弛峠に到着後16:30ごろからサイトを開始した。大弛小屋は幕営料1人800円、水場無料(幕営者のみ)でそこそこきれいなトイレがある。5月は無人と言っていたが、雪解けが早かったためか管理人さんがもう上がってきていた。19:00過ぎからジジ天で宴会を催し、翌朝を三四半として20:15に就寝した。2年会の数人と幕内がオカンした。風は吹いていたが、なかなか快適なオカンだった。
大弛峠の標識
書いてある通り車で越えられる最も高い峠である


5/22() 快晴
大弛峠4:405:12朝日峠~(たるみ10)5:59朝日岳~(たるみ10)7:00金峰山7:32(たるみ10)9:31大日岩9:4510:14大日小屋~10:23鷹見岩分岐10;4011:10富士見平小屋11:4212:01天鳥川源頭~(たるみ13)13:30瑞牆山13:57(たるみ10)15:15天鳥川源頭~15:37富士見平小屋15:4816:17瑞牆山荘
起床係の曾根田の声は少し小さかった。朝サイトは6天の方がかなり遅い。何やってるんだとキレそうになるが、よくよく考えるとガス缶をシュラフに入れておくように言っておかなかった自分のせいだった。4:05から撤収開始、4:30には準備完了して出発しようとすると、田嶋がまとめた荷物を解き始めた。何やってるのかと思ったら、靴擦れの処置をしようとしたらしい。そういうことは早く言ってほしかった。また、松峯はコンタクトがうまくつけられなくて、調節のためヘルボから目薬を出した。予定より遅れて出発。大弛峠から朝日岳の間の道には若干雪が残っていたがアイゼンは必要なかった。朝日峠にはベンチがあってたるみにちょうどよさそう。朝日岳のピークは大して景色はよくなかった。
朝日岳山頂で集合写真

鉄山を過ぎて少し行くと樹林帯を抜けて岩の転がる金峰山の山頂部に出る。金峰山山頂の岩場に上って集合写真を撮影、富士山、南アルプス、八ヶ岳が一望できた。山頂にある五丈岩に上ろうとしたが最上部には手掛かりが乏しく登れなかった。五丈岩の反対側は崖になっていて危険なため、仮にできたとしても登らない方が正解だろう。
春霞に浮かぶ富士山

ここから先は細い岩稜上の道となる。そのため、すれ違いのたびに立ち止まらなくてはならず、また慣れない岩歩きにペースが落ち、大日岩まで読みより20分以上伸びてしまった。この区間には何ヶ所か鎖が設置されていた。大日岩の少し手前から再び樹林帯に入る。大日岩は想像以上に大きく一番上までは登り切れなかった。大日小屋の前を通り過ぎ鷹見岩分岐に到着。藤原さんがキジウチに行っている間に鷹見岩を空身でピストンしようとしたのだが、鷹見岩への登山道のすぐわきでキジウチしていたため、時間が押していたこともあって、鷹見岩へは行かないことにした。富士見平小屋に到着し、瑞牆ピストンのためにsub装を準備している最中、松峯が足をくじいていたことが発覚。上りでは特に問題はないが下りで少々痛むそうだ。いつくじいたのか尋ねると西山がトップをやっていた金峰山からの下りだという。西山に聞いてみると本人が大丈夫といったので報告しなかったとのこと。それでもきちんと報告してほしかった。最終的に松峰の足首の処置に30分を要した。瑞牆山へは本人たっての希望で松峯も行くことになった。Sub装を西山と藤原さんで分担し松峯は空身で行くことにした。天鳥川源頭を過ぎると一気に斜面が急になる。エアリアには鎖、梯子が連続と書いてあったが、梯子は階段状のもので、鎖もほとんどの地点で使わなくても登れた。ただ足場が非常に悪く歩きづらい。Sub装でも荷物のほとんど減らないLにとってはなかなかしんどい道のりだった。また、ここでも混雑のためにすれ違いで時間をロスしてしまった。頂上はかなりたくさんの人で埋まっていた。景色はよいが、やはり標高の高い金峰山よりはいくらか劣る。
瑞牆山山頂より金峰山方面を振り返る
思えばここまで長い道のりだった

記念撮影をして深山さんと梅宮の差し入れをいただき、山頂を後にした。下りは、歩きやすいルートが見えづらかったため、途中まで西山と梅宮を先に出してルーファイさせて慎重に下った。ここもやはり読みよりも伸びてしまった。富士見平小屋に到着後、急いで荷物をまとめて瑞牆山荘に下った。瑞牆山荘に到着した時間が終バスぎりぎりだったため、結果的に鷹見岩は行かなくてよかった。何とか間に合ったのでほっと一安心して下山連絡を入れようとすると、どの携帯も電波が不安定なため電話ができない。さらに、バス停に来たバスが明らかに小さい。自分たち以外に11人も待っていた。どうやら他の人たちは事前にバス会社に連絡していたらしい。バスの運転手さんが営業所から増富温泉までもう1台バスを呼んでくれたので、ひとまず増富温泉まで立乗りし、そこから先は座って韮崎まで行くことができた。今後、瑞牆山荘からのバスを利用するときには、山梨峡北交通(Tel 0551-42-2328)まで連絡する様にしてほしい。韮崎駅到着後、駅近くのココスで打ち上げと反省会を行い、帰宅の途に就いた。

0 件のコメント:

コメントを投稿