2008年3月23日日曜日

三月合宿 ニセコ

山行No.56 三月合宿ニセコスキーツアー
企画者 白濱

【面子】
��*福村 
��L白濱 *塚越 *小松 木村 
�� 秋山  藤井 
��H伊佐 F大城 E高橋 W塚田 広瀬    総員12名

入山期間 08/3/20(木)~3/23(日)

【序】
北海道に行きたい。山スキーを思い切り楽しみたい。その思いを満たしてくれる山域で、3月合宿に合った難易度、多様なルートを持つ場所と絞っていくと、そこにあったのはニセコだった。雪崩と視界条件を如何にクリアするかに苦心し、本ザックすべりを忌避し、この企画を作り上げた。
あらゆる天候に対応できるようシミュレートし、いざ向かった先にあったのは、最も予想できなかった全日の晴天であった。雪崩の心配もなく、天候の心配もなく、あまりの不安のなさに不安になった。しかし、行程は当然のように順調に進み、終わってみれば、完遂という最高の結果を得ていたのである。





3/19(水)
上野駅=青森駅=(はまなす)
上野駅に630集合。Lが行くと高橋、広瀬がすでに来ている。ここで前日から聞いていた高橋の足の容態について詳しく聞きだす。プレツアーで少し痛めたらしい。福村さんと相談して、とりあえず1日目は来てもらい、様子を見ることにする。650には全員集まっていた。700の電車に乗り、一路北海道を目指す。途中で塚田の宿題であった局地気象をする。データはそろっていたが、分析が甘かった。
乗り換えは順調に行き、気がつけば青森に来ていた。はまなすで気合を入れて寝ようとするが、一号車はディーゼル車両が隣にあり、極めてうるさい。浅い眠りを数時間得たのみ。このとき見た、伊佐をコッヘルで殴る夢を鮮明に覚えている。正夢にならなくてよかった。どうでもいいことだけど、「後輩を殴る」で夢占いしてみた。「後輩に対するストレートな気持ち」だそうだ。
3/20(木)曇り時々晴れ
(はまなす)=715(蘭越駅)730~(タクシー)~750(新見温泉)810~(タルミ10分)~915(新見峠)950~1030(900mコル)1040~(弱テ10分、タルミ10分)~1210(目国内岳)1220~1230(パンケ沼、1300まで遊ぶ)1315~1355(目国内岳)1410~1500(新見峠▲1)

長万部を出て蘭越駅が近づくとチラチラとニセコの山々が見える。その白い姿に眠気も吹っ飛び、テンションがあがる。蘭越駅に着くと、さらにテンションが高い飛行機組(塚越、小松、秋山)が出迎えてくれる。ニセコハイヤーの普通車3台に分乗し、新見温泉へ向かう。1台3650円也。
新見温泉で除雪は終わり。そこから林道を通り、568ヘアピンカーブで渡渉。まったく問題ない。ここ数日降雪がなく、晴天続きのため雪がしまっている。ニセコ雪崩情報も今年の更新を終えてしまった。しかし、新見の沢川対岸の崖には全層雪崩のクラックが散見される。おそらくこの山行で気をつけるべきは全層雪崩となるだろう。
��P目が終了してみると、飛行機組の方がテンションが高く、電車組との疲労の差が伺える。高橋の足の状態は大丈夫そう。無理しないよう言い含めて置く。
タルミ地点から数分で新見峠に到着。新見峠周辺は樹林がないが、両側の斜面には木が生えている。白樺山周辺のほうが樹林が太く、張りやすそうだったので、サイト地を白樺山側に決める。サブ装を作り、狐対策として食料をすべてズタ袋に入れ、雪深く埋めておく。
適当に角度を切り、前目国内岳に向かう。850m付近までは樹林が濃く、900mまではまばらにあるが、それ以上はまったく木がない。目の前の前目国内岳が丸い。その先の目国内岳は雲で見えたり見えなかったり。視界があるので900mの高さを維持するように巻く。900mコルから先の尾根が見渡せるが、雪が解けたためか寡雪のためか、雪庇がはっていない。1000m付近までは二重稜線気味になっている。一応雪庇を警戒して南側を行く。1000m付近で尾根を避けるために斜面をトラバースしないといけないので、弱層テストをする。風成雪の吹き溜まりではその下に弱層が出たが、ないところでは出なかった。風成雪は表面が白くきれいなので容易に判断できる。風成雪の上を通らないよう尾根沿いに上る。このころには雪がグサグサになりはじめており、キックターンを多用せねばならないのとあいまって、1年生は苦労していた。しかし、苦労するような細いところはすぐ終わり、その後は登りやすくなる。
1100m地点からガスが出始め、次第に視界がなくなる。しかし、数分待つと視界が回復するので、回復した時間を狙って前進する。目国内岳山頂付近で再びガスに包まれるが、シールをはずしている内に再び回復。スキーを履くのももどかしくパンケ沼へ向かう。
パンケ沼まで3月合宿初滑降。一面のオープンバーンはゲレンデを独り占めしているようで気分がいい。部分的にターンの切りにくい雪があるが、そんなこと問題にならないぐらい楽しかった。目国内岳までは曇天なのに、パンケ沼周辺だけがぽっかりと穴が開いたように天気がいい。パンケ沼はだだっ広い雪原で、視界がなければ、前進は困難を極めるだろう。ガイドにあった2本のタンネはどれか分からなかった。
パンケ沼についた頃には、すでに雷電山はもちろんのこと、岩内岳の前進リミットも過ぎていたので、1073Pの東斜面で遊ぶことにする。1073Pの東南東1020~30m付近にある小さい沢形上部の段差に注意しながら、1073Pに空身で登る。滑降する頃にはザラメ雪となり、面白いようにターンが切れる。楽しい。もう一回登ろうかとも考えたが、いたずらに今日の行動時間を長くするのもはばかられるので、ここで帰ることにする。
目国内岳への登り返しは伊佐がきつそうにしているのに、トップはどんどん登ってしまう。おそらくトップの背後霊、大城のプレッシャーによるものだろう。登る時に分かったのだが、滑降に使った斜面は、ルートより東側のオープンバーンで、雪崩危険斜面であった。視界条件にせかされ、ルートを良く見極めずに下った事は要反省である。
結構かかるだろうと思っていたのに、1Pで目国内岳東側のピーク下まで来てしまう。大城効果か。一気に新見峠まで下るため、ここでシールをはずす。このとき、隊がばらけないよう順番を決めるのだが、福村さんを誤って長谷川さんと呼んでしまう。何処をどう間違ったのか、福村さんには大変失礼なことをした。
下りは皆サブ装なので快適。1100mにデポった竹竿を回収し忘れ、登り返すという一幕はあったものの、900mコルまでなんとか下る。しかしそこから先で、RFのために上級生がどんどん前に出てしまい、最後尾が1年生という状況が一時的に発生した。また、トップが離れすぎ、トップの状況も把握できなくなった。900mで全員合流しており、ほっとする。全員サイト場が近づき、気が抜けていたように思う。
900mからは樹林帯の間を縫って慎重に下り、サイト場に到着。しっかりと行動した一日だった。高橋も伊佐も歩みは遅くみえるが、周りが早いだけで、読みよりかかっている訳ではなく、明日以降の行動に支障はないと思われる。
この日のFはボルシチだった。悪くない。木村の差し入れもありがたく、満足のいく晩飯だった。明日からの大城のFに期待が持てる。
眠りにつく頃には雲は消え、明日からの快晴ラッシュの幕開けを告げていた。
3/21(金)快晴
400起床(▲1)600~655(白樺山)~700(白樺山先のコル)710~750(870mコル)~(タルミ10分+クトー装着5分)~900(シャクナゲ沼)925~935(シャクナゲ岳)945~955(シャクナゲ沼)1005~1020(チセヌプリ夏道分岐)1050~(高橋回復待ち40分)~1235(チセヌプリピーク)1245~1320(チセヌプリ夏道分岐)1340~1410(国民宿舎雪秩父)~1430(野営場▲2)

4時起床。530出発のはずがなんだかもたもたしている伊佐がいる。あと1年生、上級生がテン場の整地してんのに自分のパッキング始めないように。遅くなるのが嫌で注意しなかったけど。結局6時出発。もう少し早くお願いしたい。
空には雲ひとつなく、日が昇るにつれて、空が青くなっていく。850mからは限界上となり、岩内の町並み、余市岳を左手に、目国内岳、雷電山をバックに登る。尾根上に出るとシャクナゲ岳が眼前にそびえる。もう少し早ければ太陽が昇る瞬間を見れたのに。
白樺山の稜線は雪がほとんど解け、地面が顔を出しているが、残った雪をつないでスキーで貫く。白樺山から931Pまで雪庇ほどではないが、段差ができている。そちらによらないようシールのまま滑り降りていく。白樺山を過ぎたあたりで岩内岳の庇護がなくなり、風が強くなる。931Pからは段差のゆるくなっている場所を選んで降りる。雪崩の心配がなければ931P前のコルからトラバースして870mのコルを目指してもいいかもしれない。
コルからシャクナゲ岳までは大小の起伏が折り重なり、複雑な地形を形成している。植生もなく、視界のない状態での行動はお勧めしない。シャクナゲ沼の北側のピョコ手前で、クトーをつける。ピョコでクトーをはずし、シャクナゲ沼まで一気に滑り降りる。シャクナゲ岳手前でアイピケを装着し、空身になってシャクナゲ岳をアタック。高橋が若干遅れ気味だが、シャクナゲピークにはすぐについた。蘭越町を眼下に敷いて、遠く北海道駒ケ岳までが見える。すこぶる天気がよい。記念撮影をして下山。
ビーナスの丘を南側から回りこみ、チセヌプリの夏道分岐まで滑り降りる。何せ視界が利くもので、最も効率のいいルートがすぐ分かる。
チセヌプリの取付き点でサブ装をつくり、アイピケを装着。夏道沿いに登るものかと思いきや、トップが斜面をジグザグにトラバースし始める。クラックが入っている箇所もあったので、早々に尾根上に戻し、尾根上の樹林を進むよう注意する。気をつけるに越したことはない。
半分ほど登った所で、高橋が痛そうにしている。ここで福村さんをつけてデポしようかとも考えたが、時間はあるので、しばらく様子を見てみることにする。
太陽の光が燦燦と降り注ぎ、春山の陽気。別パーティーがシャクナゲ岳にむかって登っているのに気づく。その後も何パーティーか登っていた。ニセコでこれだけの天気なら他パーティーがいない訳がない。
時間を置いてみたが高橋の足はあまり回復していない様子。だが、ピークまでならがんばればいけそうで、ピークからは下りなので後は何とかなるらしい。高橋も行きたがっているし、ゆっくり行っても時間は十分にあるので、連れて行くことにする。
高橋セカンドにしてゆっくりと登る。登っている間に南斜面を滑る人たちが見える。スキーを持たずに登る我々は滑稽だったかもしれない。胸をつく急登を超え、緩やかになるとピークはすぐそこにある。西側には踏破したルート、東側には未踏の山群。充足感と期待感の境界。強風のピークで長居は無用と、記念撮影をして早々に下る。
再び本ザックにし、チセヌプリスキー場を目指す。ここからは木が生えている。夏道に沿って下り、チセヌプリスキー場手前の尾根は勢いをつけて超える。本ザックで勢いをつけるのは怖い。スキー場に入るところでちょっとした急斜があり、1年生が降りるのに苦労していた。苦労している様子をあまり見れていないのでほほえましく眺める。
スキー場はすでに営業を終えており、リフトがなかった。下部に雪がないのではと心配したが、ちゃんと雪は続いていた。ザラメ雪で滑りやすく、本ザックでも十分に楽しめた。
スキー場から野営場まで行かねばならぬのだが、林道には雪がなく、スキーを持っていくしかない。思ったより遠かった。今日の行動で一番疲れたとかいう声も聞こえた。この頃、藤井が腹の調子を悪くする。サイト地周辺ではキツネがうろついており、食料管理についての認識を新たにする。
テントを張ってサイト。その間高橋とどうするか話し合う。明日以降の行動には不安があるようなので、分離下山とする。18時30分の湯めぐりバスでもって下山。よくここまで来てくれたと思う。お疲れ様でした。正直分離下山は想定していなかったので、交通手段が調査不足だった。はたして高橋は無事に帰りついたのだろうか。
この日は粕汁。まずい訳ではないが、表面に浮いているラードを見るとペミカンとの相性は今一つか。
空には満月が輝き、闇夜にチセヌプリを照らし出す。きっと他の山々も月明かりの中にある。明日はニセコアンヌプリ。完遂はまだ考えるまい。
3/22(土)快晴
300起床(▲2)450~(タルミ10分)~620(除雪終点)655~735(北尾根取付き地点)755~845(985m台地)855~930(1100m)940~1006(1200m)1016~1040(ニセコアンヌプリピーク)1050~1055(1200m)1110~1115(1100m)1125~1150(北尾根取付き地点)1205~1225(除雪終点▲3)

朝は林道歩きなので、34半。今日は昨日のうちに炊いといたちらし寿司なので早い。が、米に対する冒涜ともいえるまずさ。米がまったく炊けていない。8割芯飯。一口毎に若天への憎悪を増して行き、食いきった時には臨界点を超えていた。罰として満ポリ二発ボッカ。ちなみにこの日の夕方、Lは腹を下した。まずい飯は士気を大幅に下げるだけではなく、健康にも悪いということだ。
林道は完璧に雪が解けているので、スキーケースを持っていないものはトラーゲンとなる。一年生にとっては初めてのトラーゲンなので、上級生が手伝ってしっかりザックにくくりつけてやる。少し手間取り、4時30分を大きく過ぎたところで林道を歩き始める。白みはじめた空の下、角の生えたでかいザックが幾つも蠢いている。異様な光景。
出発は遅かったが、林道歩きはみんな早い。雪がないせいか120分のところを70分で来てしまった。着いた頃には朝の遅れが取り戻せていた。
林道除雪終点でテントが張れそうなので、そこでサブ装を作る。食料はズタ袋に入れて雪の中に。日は出ているが、五色温泉周辺はニセコアンヌプリの陰となり、雪面がガチガチに固まっている。シールを付けて北尾根に出発。取り付き点までが異様に長く感じた。
ここから急斜となる。雪面が硬く、1年生が苦労しているようなので、クトーを装着。面白いように利いている。尾根上に出ても急斜は続くが、直登できる。この辺で伊佐が遅れ始める。体力不足か。特に読みよりかかっている訳ではないので、急かすような事はせず、のんびり登る。右手にはイワオヌプリが聳え、背後にワイスホルンが大きく裾野を広げている。985m台地に出たところでタルミ。先を見るとピークまでスキーで行けそうに思える。
しかし、この先の急斜で藤井が次第に遅れ始める。1年生も苦労しているようなので、1100m付近でアイピケとする。慣れているものなら、スキーでピークに行けるだろう。シールの着脱とアイピケの装着をするわけだが、伊佐が一人極端に遅い。両方あわせても10分で完了して欲しい。
アイピケとなり、尾根上の樹林帯に沿って登っていく。1150mで限界上となる。1200mで少しゆるくなった場所があり、そこでたるむ。左手に羊蹄山、右手にイワオヌプリをはじめとしたニセコの山々。今日も天気がいい。残り100mとばかりに最後の登り。ちらちらと山頂に人が見える。明らかに見られている。
息を切らして山頂に着くとそこは下界だった。リフトで登ってきた輩で山頂はあふれかえっている。アイピケを持つ我々がまるで馬鹿みたいだ。これが最終日でなくて本当に良かった。今合宿1番のがっかりピークである。だが、メインピークのひとつであることに変わりはなく、一応記念撮影をして下山。ゆっくりする気も起きないので、先ほどたるんだ静かな場所に移動する。山はこうあるべき。
下山のスピードは速い。若干クラスト気味ではあったが、稼いだ高度を気持ちよく吐き出していく。途中秋山がルートを見失う場面はあったものの、すぐに復帰。尾根の途中からトラバースするのは樹林が濃くて難しいと判断し、尾根を降りてからは直接林道へと向かう。あっという間に取り付き点に到着。ここでシールを付ける。すぐそばまで除雪車の轟音が迫っていたのだが、昼時になったためか収まる。今日はまだ開通させる気はないようだ。
取り付き点からサイト場へと向かうが、異常な暑さ。頭がぼんやりする。小松が脱がないのが不思議なくらいだ。途中広瀬が遅れているので訳を聞くと、ただ面倒くさいだけらしい。同感だが、無駄な心配はさせないで欲しい。
まだ行動を終えるには早い時間なのだが、ここ二日間しっかり行動しているので、今日はまったりする。ニセコアンヌプリ側にテントを張り、14時30分からサイト。水は五色温泉の人にお願いしたら汲ませてもらえた。サイト後は福村さんの差し入れが大放出される。こんなにボッカして下さってありがとうございました。
差し入れを堪能した頃には日は暮れかかっていた。明日も晴天は続くらしい。ここまできたら完遂するしかない。明日の唯一の心配事、ゴーカイ斜面に思いを馳せ、就寝。
3/23(日)快晴
400起床(▲3)540~550(西尾根取付き地点)~640(イワオヌプリ夏道分岐)655~725(イワオヌプリピーク)735~755(イワオヌプリ夏道分岐)805~815(ゴーカイ下)840~900(ゴーカイ上)~910(ニトヌプリ北峰)~920(ニトヌプリ南峰)1005~1020(ゴーカイ下、一回登り返し)1100~1130(西尾根上)1140~1210(除雪終点)1240~1315(モイワスキー場上)1325~1340(モイワスキー場)~(タクシー)~蘭越駅=ニセコ駅

5時40分出発。日に日に撤収時間が早くなっている。西尾根には五色温泉の裏側から取り付く。急でクラストしているが北尾根に比べると楽。上部で伊佐が遅れ始める。まだ登行技術が未熟なようだ。クジラの背と呼ばれるところは無木立だが台地の上に出てしまうと樹木がある。ルートとしては峠からイワオヌプリの基部をぐるりと回ったほうが安全かもしれない。
伊佐が遅れたとはいえ1Pで夏道分岐に到着。ここでアイピケを装着。ぐいぐい登るとすぐに緩くなり、ピークはすぐそこ。これで残すピークはニトヌプリのみ。ピークでは木村が海を見たいといって結構離れていった。
夏道分岐からゴーカイ下はすぐそこ。無木立の大斜面で、ゴーカイと呼ばれるだけある。ここで弱層テスト。待望の弱層なし。一気にテンションが上がり、ゴーカイを登りにかかる。斜度はあるが、このくらいはもう慣れっこ。皆安定した登り。ゴーカイを越えるとニトヌプリの二つのピークがもう目の前である。ニトヌプリの南に延びる尾根の東側に、若干雪庇が出ている。コルに直接行くか、北側から回り込めば問題ないのだが、登ったルートは少し雪庇に近かった。もう少し回り込むべきだと福村さんに指摘される。
すぐに北峰に着くが、そこは通過して南峰に行く。南峰を踏んで、これで今山行のメインピークはすべて踏んだことになった。すさまじいピークラッシュだった。西を見ても東を見ても踏んだピークばかり。たまらない満足感。
南峰で撮影会開始。記念撮影はもちろん、藤井のグラビア撮影まではじまる始末。 結局45分近く遊んで、ようやく下山にかかる。下りは早い。ゴーカイはザラメ雪が気持ちよく、下手なゲレンデよりずっと楽しい。ゴーカイ下で空身になり登りかえそうと提案。伊佐以外の全員がもう一度登ることにする。この斜面をもう一度行かないとは。
空身でさらに快適なすべりを堪能し、帰路に着く。ここから西尾根までは今山行どころか今年一番の異常な暑さ。この辺で緊張感の糸も切れ始めていたように思う。暑さとあいまって秋山がRFミス。暑すぎるのだ。このときなら小松が素裸になっても文句はなかった。ここで藤井のシールが千切れる。シールトラブルには気をつけていたが、まさか千切れるとは思わなかった。西尾根の上でタルんで、藤井のシールの応急処置と水分補給。ここからモイワ山が見下ろせる。イモい。
西尾根のずっしりと重くなった雪を何とかさばいて、サイト場に到着。サイト場からモイワ山に向かうには、「山の家」の裏手にある電信柱をたどり、見返り尾根から、モイワに向かって設置してある鉄柱をたどれば良い。はじめはモイワ山に向かうつもりだったが、モイワ山に向かうにつれて、そのイモさとダルさに拍車がかかり、カット決定。それでも、モイワスキー場までは長く感じた。
モイワスキー場は人があまりおらず、ほぼ貸しきり状態だった。本ザックではあるが、最後のすべりを楽しむ。そして、モイワスキー場下でシーハイル。スキー場でのシーハイル時に人がいないのはありがたい。

そこからはタクシーで蘭越駅に行き、蘭越で物干し大会をする。その後ニセコ駅に移動し待望の温泉に入る。皆ガングロで、遠くからでもワンゲラーとわかる。ニセコ駅から少し遠いレストランで打ち上げの後、駅で反省会をして、合宿終了となった。長いような短いような、充実した4日間だった。
【まとめ】
・ニセコについて
多様なコースを取ることができ、山スキー初心者から上級者まで楽しめる。ただ、ほとんどが限界上で急斜面も多く、常に雪崩に気をつけなければならない所である。また、シャクナゲ岳周辺など地形が複雑なところも多く、視界がないと行動は難しい。今回はその両方がクリアされていたが、この時期にしては異常である。さらに、気温が高く、風もない日が続いたが、これも異常である。
・3月合宿として
山スキーの経験は十分すぎるほど積めたと思う。加えて、1年生が目に見えて成長していた。これほどうまく行ったのは、プレツアーから考えると驚きである。事前に避けうる、各係りのミスやシールトラブルといったつまらないミスをしなかった事も大きい。完遂できたのは決して天候が良かったからだけではない。
【謝辞】
ニセコに行きたい一心で記録を作り始めたはいいが、2日目以降の行程はすべてワンゲル初トレースのため記録収集に難渋した。この際、お世話になったのは北大山スキー部(HUSV)の方々である。HUSVの記録は細部に渡って記述され、資料作りに有用であったのはもちろんのこと、山行中も多くの教示を与えてくれた。この記録がなければ、山行の成立すら難しかった。部外秘の資料を見せて欲しいという勝手なお願いであるにもかかわらず、誠実に対応してくださったHUSVの皆様には大変感謝しております。

1 件のコメント:

  1. 充実した体験をしましたね。
    「入手できた情報があってよかった」とあることについて。
    情報を入手できなかったときと比べて、どのように異なるのか。
    入手できないとしたら、どうしたら、よりよい行動ができたのか。
    この2点が、今後の活動において、大事なポイントになるのではないか、と思った。

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